【お話】ここは、金色の森。
- カテゴリ:コーデ広場
- 2018/06/02 05:33:01
金色の森。眠たげな月光。時折聞こえる、鳥の声。風が奏でる、葉擦れの音。漂う花の香り。そしてわたし。
もらったステキコーデ♪:15
夏至の夜には魔法が満ちる。
眠たげな月光が、世界を染めている。
風は奏でる、森の木々を通り抜けて。木々の葉を歌わせる。
時折するどく、鳥の声。でもすぐに静かになって、
花の香りが、そのあとに続く。
ここは、金色の森。
オトギリソウを見つけたなら、
そっと摘んで帰ろう。魔法の夜に敬意を示して。
***
まだ少し早いのですが、六月になったので、夏至のお話。
寒い地方の人々ほど、夏至に特別な思いを抱きました。
昼が一番長い日は、光と闇の戦いの中で、光の勢力が最高潮の日、と考えたのです。
シェイクスピアの「真夏の世の夢」は、夏至の夜の話です。
実はこの物語には、古代の神話や伝承がちりばめられています。
古代の英雄や、人々の間でささやかれていた殉教者が、魔法の夜によみがえり、一堂に会する仕掛けがほどこされています。
また、夏至の夜につまれた花やハーブには、魔法の力があると考えられていました。
妖精パックの惚れ薬は、たぶん、スミレかパンジーじゃないかと。どちらも昔、愛の女神であるビーナスにささげられた花です。
オトギリソウは、セントジョンズワートのことで、この薬草は、六月に薬効が最高になります。
けれども、魔女狩りや、宗教改革などから修道院への迫害が行われた結果、薬草の知識を持っていた人が少なくなり、
民間ではぼんやりと、夏至の夜にオトギリソウをつむと、恋人ができるとか、何か良いことがある、みたいなおまじないになっていきました。
シェイクスピアの物語は、そうした社会の風潮に対する、一種の皮肉でもあったと思われます。
なお、「真夏の世の夢」にオトギリソウは出てきませんが、
この薬草は、気分を上向きにさせる効果があるため、
どんちゃん騒ぎをする妖精や人間たちの様子そのものが、オトギリソウの影響のようにも見えます。
※注意!
オトギリソウ、セントジョンズワートは、薬局でも健康茶として売られていますが、この薬草には、血液関係の薬の効果を打ち消したり、増幅してしまう作用があるため、血圧の薬や、血液の凝固剤などを飲んでいる人は飲んじゃダメですよ~。
心はつながってゆくから。
ほとんど覚えてない
悔やむけれど伝え聞く事はホント
大切にしなくてはと思うこの頃です
覚えてても出来ないことのほうが多いと思います