椿と牡丹
- カテゴリ:日記
- 2018/05/02 06:35:09
椿や牡丹の美しい時期ですが。
母は紅い椿は「スパッと諦めがよくて潔い」として生け花の材料にして何度も作品として創作する人だった。
祖母は姿も悪くならないうちにポロリと落ちる様を見て「侍が首を落とされたようで嫌いだ」と言う人だった。
一方オレは椿は葉の光沢と紅色のコントラストが美しいし、牡丹は柔らかく豊かな花の表情と葉の形の色っぽさが好きです。どちらも潔く花を落としてしまう生涯はいかにも日本人的な美意識を感じます。
桜より先に咲き始める沈丁花や木蓮は春を知らせる大事なしるし。
一番に好きなのは白のテッセンですが母に「美人薄命の女の幽霊みたいだ」と酷評されました・・・実家に有るのは紺のテッセンですが「病弱な田舎娘の浴衣の柄みたいだ」と応酬してやりましたが。
子供の頃は、終わってもいないまま、なぜ地面に転がってるのか不思議でした・・
やはり印象の強い花はいつまでも同じ感情を抱かせます。
子どもの頃、赤い椿が近所のお寺にあって、落ちた椿の花を拾っては遊んだ覚えがあります。
あの赤と芯の黄色の美しさが子ども心にも何か響くものがあって、
周囲の風景は忘れてしまっても、あの椿の花だけは鮮烈に残り続けています。