コンフィデンスマンJP 感想文
- カテゴリ:テレビ
- 2018/04/26 16:12:29
コンフィデンスマンJP 第3回「美術商編」
フジテレビ 月曜夜9時~
▼美術評論家vs贋作家
今回のターゲットは、冠番組まで持つ有名美術評論家の城ケ崎善三。
ボクちゃんが知り合った、カフェでアルバイトをしながら絵を描いている美大生が、
巧みな言葉で城ケ崎の愛人にされ、その後あっさり捨てられて自殺未遂を引き起こしたため、
ボクちゃんがリチャードを頼って城ケ崎に復讐をしたいと言い出したのです。
しかしリチャードは相手が悪いと、結局いつものようにダー子も一緒に計画を進めることに。
自力で何とかしようとせず、つい彼らを頼ってしまうから、ボクちゃんて呼ばれるんでしょうかねw
こんなんじゃいつまで経っても詐欺師から足を洗えそうにありません。
城ケ崎は女癖が悪いだけでなく、持ち込まれた美術品を安く買い叩き、
裏社会の顧客に高く売るというタチの悪い商売を繰り返していました。
ダー子はまず、旧知の贋作家の伴友則にピカソの贋作を依頼します。
すでに世に出ている作品ではなく、ピカソのタッチを完全に真似て、埋もれた作品として
城ケ崎に高く買い取らせようとしたのですが、敵もさるもの引っ掻くもの、
すぐに贋作であることがバレて、伴はお縄になってしまいました。
唯一の救いは、中国人のバイヤーに扮したダー子と、古美術商に扮したボクちゃんの身元までは、
バレなかったことでしょうか。
伴は裏社会のプロですから、仲間のことまで口を割らなかったんですね。
しかしさすが裏社会のプロ、「2、3年で出てくるからまたやろうや!」と、何の屈託もなく
面会に来たダー子に言ってのけたところを見ると、贋作詐欺に罪悪感の欠片もないですねw
▼架空の画家
次にダー子たちが立てた作戦は、贋作ではなく本物を作ること。
ダー子たちがいくら勉強しても美術的センスはないので、城ケ崎に真っ向から太刀打ちできません。
彼らの立てた計画は、昭和初期にフォーヴィスムやキュビズムの影響を受けた無名の画家が
茨城で人知れず作品を描き続け、夭折したという設定で、それっぽい作品を描き、
まとめて城ケ崎に売り込んで金をふんだくろうというものでした。
誰にも知られていない画家をでっちあげ、プロを唸らせる作品を作ろうと言うのです。
しかし伴が逮捕されてしまった今、作品は自分たちで用意するしかありません。
その作品の作り方が実に面白かったですねw
茨城の田舎の小さな離れに住んでいた虚弱な画家なので、近くの風景や生き物、人物などを
描くしかなかったという設定で、実際に茨城に行って写真を何枚も撮ってきて、
それを画像加工ソフトでゴッホ風に加工し、古い油絵を削り取り、加工した画像を真似て
そのカンバスに油絵の具で描くという、なるほど!と思わせる手法でした。
タッチが同じになるよう、模写はリチャードとボクちゃんが分業で担当。
フォーヴィスムとキュビズムって、荒いタッチや省略化が特徴なので、
素人がいい加減に模写しても、なんかそれなりの絵ができるのです。
絵手紙の花や果物、野菜などの絵が、上手なんだか下手なんだかよくわからないのと同じですねw
今回、詐欺の手口はそれほど凝っていませんでしたが、
この架空の画家をでっちあげるところが斬新で、見ていて楽しめました。
実際にこういった手法で、プロの美術評論家を騙せるかどうかは微妙なところだと思いますが…。
▼とにかく面白い
今回、ダー子が扮した中国人美術品バイヤーは、なかなかいいキャラクターで、
出るたびに声を出して笑ってました。
最初は巨乳美大生に化けようとしたんだけど、ボクちゃんとリチャードに全力で阻止されたんですよねw
確かにちょっと、ダー子が女子大生というのは無理がある…。
まぁ30代になって大学に入りなおす人もいないことはないですが。
最初から最後まで笑いどおしで、久々にこれだけ笑えるドラマが現れたという感じ。
視聴率が奮わない、フジテレビのドラマであることなどで、いろいろ非難されてますけど、
もう面白ければ何でもいいですよ。
でもこの役には合ってますよね。
あんまり好きじゃない役者なんですけどね(^^;)