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西郷どん 感想文

西郷どん 第15回「殿の死」
NHK 日曜夜8時~
▼井伊大老の誕生
今回は、井伊直弼の大老就任、南紀派の勝利、将軍家定の死、
そして斉彬が挙兵を企てるも、その矢先に突然死するというお話でした。
まず井伊のいきなりの大老就任ですが、実際は南紀派の譜代大名が暗躍したようです。
また将軍の家定も大老なら井伊がいいと推したようです。
家定は本当に慶喜が大嫌いで、恐らくその慶喜を推す一橋派も嫌っていたのでしょうね。
御台に言われたからとホイホイ意見を変えるほど、意志薄弱ではなかったようです。
井伊はこのドラマでは悪役的な存在ですが、実際地元では名君で、
家柄のせいか徳川家への忠誠心も高く、そのへんが家定は気に入っていたのかもしれないですね。
もちろん老中の阿部が死んだのも、井伊を大老へと押し上げた大きな要因です。

▼家定の逝去
大河の「篤姫」では、篤姫が輿入れしてから家定が逝去するまでをじっくり描いてましたが、
このドラマではたった3回でしたw
子供を作る行為自体は無理でしたが、そこそこ仲がよくなっていたのに、
死に目にも会えず、死んだのを知ったのは1ヶ月後とか、篤姫かわいそすぎますね。
篤姫と家定のシーンはなんかほっこりできたので、それが見れなくなるのは残念です。
ドラマでは死因は脚気と言われていましたが、コレラ説もあるようです。
脚気は江戸患いと呼ばれ、ビタミンB1の不足でかかる病気で、
江戸時代では精米した白米ばかり食べていたので、かかることが多かったようです。
コレラは当時海外から持ち込まれ、大流行しており、「仁」でその様子が描かれていたのを
覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
家定が柿の実を描き、それを篤姫に食べさせてくれと枕元の井伊に頼んだのを、
次の将軍は慶福にと言ったことにした…というのはさすがに無理があって、
家定は諸大名を召集して、後継者を慶福にすると発表したようです。
ちなみに家定が死ぬ前に井伊はすでに大老になっていました。

▼斉彬の逝去
これもいきなり感がすごいですが、実話なんですよね。
死因は残されている記録から、腸チフスの可能性が高いとされています。
他にもコレラや赤痢などの説があるようです。
死亡したのは倒れてから1週間後のことでした。
斉彬の死にも毒殺説があり、本当かどうかは分かりませんが、
重要なのは吉之助が、斉彬は久光に毒殺されたと思い込んでしまったことです。
このドラマではどう描かれるか分かりませんが、久光の実子が藩主となり、
久光が「国父」と呼ばれ薩摩の政権を掌握するようになってからも、
吉之助は斉彬の仇と久光を嫌い、命令をきこうとしなかったという話を聞いたことがあります。
ともかくこの誤解(と断定していいのかどうかは分かりませんが)はかなり尾を引き、
薩摩藩の命運に少なからぬ影響を与えたのではないかと思います。
今回は複数のキーパーソンの死亡と、井伊大老の誕生という、
幕末の大きなターニングポイントが描かれました。
ということは次回から、かの悪名高き安政の大獄の始まりですね。
しばらく忍の一字で見ないといけないかもしれません。




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