赤い靴(閲覧注意)
- カテゴリ:小説/詩
- 2018/02/02 08:31:05
赤い靴
その靴は元々真っ白な靴だった
女の子がその靴をはいていつも舞台で踊っていた
ある日女の子は事故で死に
真っ白な靴が真っ赤に染まった
その女の子の母親は血で赤く染まった靴を靴屋に売った
しばらく日にちが経ち、
いつも赤い靴を見に来る女の子が現れた
女の子はその赤い靴が気に入ったらしく、
毎日のように見に来ていた
靴屋のおじさんはその女の子に赤い靴をはかせてみた
そうすると赤い靴は女の子にぴったりだった
女の子は赤い靴が欲しいがお金が足りなかった
しかしおじさんは女の子が持っていたお金で女の子に売った
女の子はもちろん大喜び
女の子もその赤い靴をはいて毎日のように舞台で踊っていた
ある日赤い靴は女の子の足を操るようになってしまった
ぐるぐるぐるぐる女の子は赤い靴につられて踊っていた
「お願い 止めて」
女の子は足を痛めてもズタズタになっても踊り続けた
天使がきつい顔をして女の子に言った
「お前は死ぬまで踊り続けるのだ」
女の子は涙を流しながら踊り続る
「お願いです 私の足ごと切り落としてください」
女の子の足は切られやっと自由になれたが
赤い靴は踊り続けていた
そして今赤い靴はどこにあるのか誰も知らない