カラスの親指(2012)
- カテゴリ:映画
- 2018/01/31 21:52:32
◆概要
カラスは色が黒いから玄人(プロ)って事らしい。
阿部寛演ずる詐欺師が、相棒の入川と競馬場で仕事をする所から始まる。
上手い事相手を騙して金をせしめると、近くのラーメン屋でタンメンを頼む。
壁には近所の劇団のポスターが貼ってあり、演目はある詐欺師のお話であった。
おまけに、阿部の演ずる武沢こと通称タケさんは、週刊誌での取り込み詐欺の記事を見ていた。
「こんな仕事が出来たら良いですね」という入川に、武沢は「無理だこんなの、分不相応だ」と言ってのける。
店を出て家に帰ろうと近くまでやって来ると、部屋から煙が上がっている所から事態は急転して行く。
◆感想(ネタばれあり)
後で伏線をやたらと張り付けてあった事に気付くのであるが、すっかり騙されて清々するところが良い。
タケさんが、詐欺師になったいきさつや、いきなり転がり込んでくるマヒロ姉妹との因縁も面白い。
親指にも深い意味があり、父親の親指を母の人差し指へ添えてあげると、中指・薬指・小指は母とつながる。
また、タケさん含む登場人物が5人で疑似的に家族のような、ひと時の生活を送るところにも掛けてある。
それぞれの過去を清算して、新しい門出を向かる所で終わるのかと思ったら、どんでん返しがあったのだ。
さて、肝心のカラスの親指は誰なのかが、もちろんこの映画の主題であった訳であるが、本編を見てご確認ください。
カッコよく詐欺を決めるタケさんと、何故か憎めないお調子者の入川のコンビは、見ていて楽しいです。
はじめこの映画のタイトル『ガラスの親指』かと思いました。