破壊
- カテゴリ:日記
- 2017/12/30 20:00:26
半透明灰色の障壁の裏側に明滅する光が見える。
ばん、ばんっ、と金属の棒が叩きつけられる。
だめだ、メンテナンスハッチさえ無いぞ、
どけ、
棒を振り下ろしてた男を押しのけて、別の男がエンジンカッターを押し付ける。
すぐさまにカッターの接線方向へ、白い煙の様な細かい粉が飛び始めた。
ものの数分と経たないうちに、分厚いポリカーボネイトのボディは2つに切断されてしまった。
切断された縁を両側から男たちが力任せに引っ張り、隙間を広げる。
別な男が中へ割って入り、中の構造体を探し始めた。
見定めた箱状もものの周りの配線を切り、留め具を外し、外の男に渡す。
男は近くに止まっているトレーラーの末尾にあるドアを開けて、中で待っていた男にそれを渡した。
男は慎重に箱を分解し始めた。
取り出した基板に電源、基板上の配線パターンに針状のプローブを立てて行く。
たちまち内部のストレージ領域をダンプし始めたが…
ダメだ、消されてる。
作業台の隣に設置されている端末に呼び出しを掛けると、
画面に別の場所にいる男の顔が映り、話し始めた。
危惧した通りでした。破壊プログラムが用意されていた様です。
内部データを送りますが、無意味なランダムデータだと思います。
判りました。一応、作業メモリも浚って送って下さい。
一通り終わったら、本体ごとこちらに輸送をお願いします。
了解しました。では、後ほど。
ドアから路上に降り立つ。
目の前には、破壊された扁平なボディの周りを
作業服の男たちが囲み、一斉に男の方へ視線を向けて来た。
男は両手のひらを天へ向け、肩をすくめてみせた。
一斉に男たちの緊張は解けて、落胆の色を見せる。
燃え融けたゴム、ひしゃげた円筒形のホイル、
人の乗る座席の無い自律車両だったもの。
これを建造して運用していた者への手がかりは、
ゴミクズだけになってしまった。
ちょっと続きが気になるぞ。
新年の寿ぎを歌って回っています。幸いと平和があるように。幸運がありますように。
nekoyama様の小説は初めて。。。
小説もどこからどこへと進んだのか(´;ω;`)シクシク
この前の分の小説がわからにゃいや><
と破壊的に慌てふためくみことです
小説書かれるんですね、面白いです
一所懸命、芝生で運転練習をしているみたい。
AIなのかcloudなのかはわからないけど、
頑張っていることだけは確かなんだわ^ ^