初老男 美少女プラモに驚嘆する
- カテゴリ:アート/デザイン
- 2017/12/05 14:42:15
久々に更新。とりあえず生きてますがそれはさておき、
何の因果か、組み立て式の美少女プラモデルを買ってしまった。
この悲劇を発端から詳細に語り、同じ轍を踏む方を減らそうと思いまする。
去年の後半だったかな……医薬品か施設をネットで検索してたはずなのに、
なぜかコトブキヤの『フレームアームズ・ガール』という商品にぶちあたった。
非常に可動域の広い美少女フィギュアのプラモデル。売り切れ続出だそうだ。
そのうちにテレビで放送していたアニメも目撃した。
まあ十把一絡げに語るべきコンセプトなんですけど、
記憶の隅にしっかり入力されたと思われる。
胸を張って(必要ないか)告白いたしますが、ワタクシ、
美少女フィギュアというものに手を出したことがない。
タカラのリカちゃんくらいしか知らないといえば分かっていただけようか。
世代的にはアニメ黎明期、興隆期をつぶさに眺めているし、
特撮やアニメを中心としたオタク文化の走りだって知っている。
音楽機材やカメラ、骨董のほうに金を投じただけである。
さて先日、電子工作を紹介する趣味動画を作り音声で悩んでいるうちに、
仮想キャラに説明させたらどうかと考えた(手間がかかりそうだが)。
小さなぬいぐるみでもいいけど……美少女だったら見るヤツも楽しかろう。
それで思い出して検索してみたら、売れ筋商品なので再生産したらしく、
あちらこちらで売っている。アマゾンでも売っているけど……。
前言撤回、やっぱり欲しいぞ。先ほど捜索の旅に出てきました。
専門店には在庫豊富、でも定価近くで販売している。5000円前後。
大手家電販売店に行ったら、一種類だけ在庫があった。評判の高い子だ。
『イノセンティア ブルー』という。3500円弱なので購入しちゃった。
プラモデル買うのは……三十年ぶりか? 箱開けてみたですよ。
スゲェ……部品点数の多さ、彩色不要のパーツの美しさ、隔世の感。
説明書見て工程の複雑さにもビックリ。ワタクシ、ガンプラも知りません。
接着剤が要らないってのも優秀だ。そうそう、専門用語も変化してる。
プラスチックの部品を切り離すときに出来る小さな凸型のことを、
ワタクシ世代は『バリ』と呼んでいたが、今は『ゲート』と呼ぶそうだ。
ところで……組み立てたい気持ちと組み立てたくない気持ちが半々である。
作るのは楽しいし完成品になるのも宜しいが、問題は、だ。
美少女プラモ・フィギュアが初老男の部屋にあるという図が凄くイヤだ。
メカ物美少女である。半裸というより3/4裸というべきである。
服を着せるべきだ。オリーブ色の軍用ツナギとかが好ましい。
フィギュア用の服を検索しはじめた。……大馬鹿である。
組み立てたらおそらく情が移るであろう。封印すべきではないか。
でも作るのは面白そうだし、電子部品持たせたら可愛いだろうし、
古いカメラにチョコンと座らせて写真撮ってもいいし……うー、悩む。
そして結論。興味のある方もいらっしゃるのではと愚考するが、
コレ、三十路過ぎたら買っちゃいけないタイプの商品だと思うです。
ビョーキの方の症例は検索すれば山とあります。他山の石となさりませ。
(追記)
断言します。こんなモノ買っちゃダメ。特にジジイ世代はやめなされ。
2~3時間程度で組み上げたという記事を見たのでタカをくくり、
帰宅後に軽い気持ちで始め……まもなく日が変わる時刻です。
B5版の説明書は丁寧なんだけど、老眼には少々ツライ。
スキャンして拡大して、プリントアウトして書き込みを入れた。
実際の部品と照らし合わせる。全部品数……262点!
オプションパーツが山ほど付いており、全部を使うわけじゃないが、
大きくてもジッポの1/2程度、小さいのは小指の爪の1/4くらいなの。
これを切り取ってバリを綺麗に削る……膨大な作業量が予想できる。
そりゃね、機械式一眼レフのシャッター機構の修理よりはラクだし、
1.27mm間隔の電子基板の半田付けほどの集中力もいらんだろうが。
ヤスリかける作業で大消耗しそうだ。道具は様々あるけどさー。
せめて組立工程冒頭の、頭部だけ作ろうと決意して始めました。
部品点数はたった10個だけ。これを切り取り、ヤスリかけて綺麗にして、
組み上げるのに……3時間近くかかった。達成感より疲労感が凄い。
だが精密さと機構の工夫には恐れいった。日本が誇るべき工業製品だ。
これで3500円は安い。さて部品はまだ252個残っている。
10個で3時間ということは……あと75時間かかるの!? 寝よう。