Nicotto Town


今年は感想を書く訓練なのだ


大切な何か(03)

贅沢な悩み

この物語は、ある男の日記をもとに書かれたものである。
男はこのことについて、露とも知らずにいる。
実はそんな事など、心配する余裕などあろうはずもなかった。

男は語り始めた。
きっとそうに違いない、私より辛い人生を送っている人は、世の中に沢山いるはずだ。
しかし、そのはずなのだが、笑顔の数も沢山存在するという構図もぬぐい切れない。
いまのところ心は、激しく揺れているものの、寒さをしのぐ寝床はある。
さらに、こうしてネット越しに思いを綴る手段もある。
だから、この悩みさえ、幸せの一部なのだと理解しておこう。

きっと今は、ポツリポツリとしっかり自分の足元を見ながら、道のりを歩んでいく時なのだ。
きっとどこかで出会いがあり、それが供に歩んでくれる連れ合いを運んでくるかもしれない。
いまはオドオドしていて、周りを見回す余裕はないが、いつかきっと自然になるであろう。
そして、がっくり落とした眼をもたげる、ゆとりが生まれるよね、ね、ね・・・

さて、突然だったので、今のアパートにいる羽目になったのである。
しかし、ここはキッチンとか申し訳程度で、とても自炊できますって環境ではない。
よくよく探してみると、ここより1万円も安くて、ちゃんとしたキッチンが付いてるアパートがある。
いざ職がなくなったら、たとえ1カ月でも多く生計を維持できる、アパートへ移りたいのである。

今のアパートでは、暮らしやすくと、色々手を加える気になれないのである。
今度の休みにでも、目をつけておいたアパートの、不動産屋さんへでも行ってみることにする。
若干ではあるが、前向きに生きようとする、この男の姿が垣間見れた。

つづく




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