夢の欠片(長月の夢)
- カテゴリ:小説/詩
- 2017/10/02 00:27:35
夢の欠片(長月の夢)
9月にニコットの世界で集めた、夢の欠片を紹介します。
何かお言葉など、いただけましたら幸いです。
今後の励みとし、より良き夢を集めたいと思います。 吉春
少し修正を加えた歌もあります。
●秋の歌
01.ここちよく ススキを撫でて 風わたる 行くあてもなく さぶらうおとこ
02.女郎花 そぼ降る雨に 身を任せ 浮世のちりを 洗い流せば
03.しろくろと 肌に重ねた 夏の色 いつかは消える きみの思い出
04.きみこいし なくも届かぬ はぐれ鳥 小枝をゆらす 秋の夕暮れ
05.天の川 渡りそこねて 赤とんぼ きみまつ川に 秋の夕暮れ
06.日暮(蝉)に 別れ告げたる 花すすき 優しくゆする 風のわたれる
07.夕暮れに 濡れる紫苑〈しおん〉を 知れとても 花の思いは 叶わざりしを
08.いまどきは おと娘心と 秋の空 月を仰ぎて 故郷おもふ
09.ころころと 忍びなきする 帰り道 きみも悲しか 過行く夏か
10.自作して 自演にいたる 寂しさは 秋の夜長に 一人飲む酒
11.うつせみは 夏もつかの間 あかね空 虫のどこかで 別れを告げる
12.霞立ち 風にふかれて 舞おりぬ 秋の便りか 過行く夏か
13.潮風に 体をゆらす ひとしずく 過行く夏に カモメもかなし
14.眠れずに けふはいずこと 月見草 優しくのぞく 暁の月
15.秋風と きんもくせいに 罪は無し しとするところ 香りただせば
16.静けきは 月の明かりか 虫の音か 至福を刻む 中秋のころ
17.お供えは 共によりそう 月見草 さやけし空に とわにむすばめ
18.十六夜の けふはとはかり 宵の口 けこけこきこゆ かはやのかはず
●夏の歌
19.風船を 割ってはじけた 桔梗ばな 今度はうまく 咲けるといいね
20.梅雨寒し 雨音ぽつり ぽつりかな 夜半にこもり 歌にもきこゆ
21.ふる里の 蛙の歌に 舞う明かり 連れ行く畔の 先を照らして
22.夏すぐる なくもいくるも つかのまの つくつくおしい つくつくほうし
●春の歌
23.風光る 夢のつばさに はなの舞う 時の彼方へ 向かうひとすじ
●季節不詳
24.宵の口 柱にわびの 千鳥足 ネオンの海に 梯子をかけて
25.すい神の 正体見たり すいせん花 花のいうなか さやけし月か
26.楢原の 苔に隠れし 上り竜 小糠雨降る 岩屋の淵に
27.力なく 白玉ぽつり 仰ぎ見て ゆれる小舟に 救いのひかる
28.癒されて 流れる空へ 立つ鳥の このぬくもりを 思い残して
29.叶うなら あの日の家に 帰りたい 目覚めて消える きみの思い出
30.撫子は 橋のたもとに 一人咲く 君に掛けたる 言の葉なくて
お粗末様でした。
皆様の心に、あたたかき何かが届きますように。
>コメントを付けやすくなりますよ。
>『夢の欠片』と言う物語を書いていますが、その中に差し込みたいと考えています。
£ゆうなさんのアイデアを、拝借しているあれですね。
その物語は今、序章の段階なんですね。
やがて、吉猫は独り立ちして夢の世界へ旅立つ。
いずれ巡り合う相方と、共に。
そして旅先で手に入れた夢の欠片(詩歌)を物語の中に挿入する。
イメージ的には『伊勢物語』のあれを空想しています。
欠片を見つけた経緯とか、適当に物語とか、日記風にやって行くのです。
計画倒れになるのは目に見えていますが、いちおう夢を見ています。
書きこしていても、いちおう仕事もしています。
08は・・・・しばし「?」が頭の中を飛びましたが笑
3句程度に区切って発表してもらえますと
コメントを付けやすくなりますよ。
(個人的見解です笑)
女郎花の句が一番好きです。