おんな城主 直虎 感想文
- カテゴリ:テレビ
- 2017/07/17 16:41:46
おんな城主 直虎 第28話「死の帳面」
NHK 日曜夜8時~
▼尼御台
今回はいつもより少し趣を変え、今川の寿桂尼メインでした。
一度死の床につきながらも、奇跡的な復活を遂げた寿桂尼。
氏真の妹・鈴を嫁がせた武田義信が廃嫡され、自害に追い込まれた件で、
鈴を取り戻そうと、何と自ら使者として信玄を訪ねます。
しかし信玄はのらりくらりと寿桂尼の追及を交わし、鈴を返しそうにもありません。
ですがそこまでは実は寿桂尼の想定内。
寿桂尼は自ら武田に乗り込んでもどうにもならなかったと、今度は武田と同盟関係にある北条に泣きつきます。
しかも復活したとはいえまだ心臓の病気は治っていないのですが、
その方が哀れを誘うと、自らの健康状態すら武器に転じる恐ろしい女です。
そして北条早雲の息子・幻庵のとりなしにより、鈴を返してもらえることになったのです。
これを気に入らないのが氏真。
寿桂尼が自分に相談せず何でも決めてしまうことに反発し、自暴自棄になってしまうのです。
これがちょうど、前回方久が大沢とともに気賀の城主を井伊にと頼みに行った頃の話ですね。
武田と手打ちが終わったとはいえ、まだまだ攻め込まれる危険が高いと考えた寿桂尼は、
武田の仇敵である上杉と手を結ぼうと、氏真自身に筆を取らせようとするのですが、
氏真はすっかりすねてしまって言うことを聞こうとしません。
ですがその時、寿桂尼は再び倒れてしまったのです。
本当は寿桂尼が大好きでたまらない氏真は慌ててしまい、寿桂尼のために雅楽を演奏し、
冥土への旅立ちのため、あわよくば再び復活してくれることを願います。
その願いが通じてか、寿桂尼はまた目を覚ますのです。
▼デスノート
とはいえ死期が近いことを悟った寿桂尼は、今川縁故の武将を次々召還します。
その中には直虎もいました。
何かと縁のある寿桂尼に対し、直虎は同じ女性として親しみを感じていました。
寿桂尼は、直親のことについて、自分を恨んでいるのではないかと問うのですが、
直虎は、お家を守るにはきれいごとだけではすまされないと返答するのです。
まさかこの返答が自らの首を絞めることになるとは…。
謁見を終え、寿桂尼の部屋から出た時、直虎は水野という武将とすれ違い、
女中にきいたところ、やはり寿桂尼に謁見するのだとか。
後日、その水野が氏真の部屋で暗殺されてしまうのです。
きっと直満もこうやって殺されたんでしょうね…。
氏真の手には、水野の名前の上に、赤い×印が書かれた帳面がありました。
それは、寿桂尼と謁見した武将たちのリストで、寿桂尼が今後今川を裏切る可能性が高い武将の名前に、
赤い×印を書き加えていたのです。
そして、直虎の名前の上にも赤い×印が…。
寿桂尼は直虎を気に入っていたように見えたので、氏真が理由を尋ねたところ、
あの女子は自分と同じだ、衰えた主家に義理立てなどはしないだろうと言うのです。
実は直虎と政次は、内々に今川を裏切る計画を立て始めていました。
直虎、意外なところでボロが出てしまいましたね。
というよりこれは、海千山千の寿桂尼の術中に陥ったと言った方がいいでしょうか。
さすがあの義元を育てた寿桂尼、義元は母親似だったんですね。
ちなみに前回触れるのを忘れていた今回のサブタイ「死の帳面」、まんまデスノートですねw
そして今回の内容にもぴったりです!
▼女たちの挽歌
の解説の前に、気賀のことについてもちょっとだけ触れておきましょう。
龍雲党が着工した湖上の城が完成し、井伊家は新しい城に気賀の商人たちを招き、落成の祝宴を開きました。
その席上で、気賀の城代を方久にすることを発表したのです。
確かに今回一番骨を折ったのは方久ですし、商人の町・気賀の城主にはぴったりですね。
方久は感激していましたが、結構予測はしてたのではないでしょうかw
井伊家には城を任せられるような家臣はあまりいませんし、中野も奥山も小野も、
井伊谷に館と領地があって、気賀に常駐できそうにもありませんしね。
方久も井伊谷に領地はありますが、元々そこに常駐はしてませんからね。
さて次回のサブタイ「女たちの挽歌」ですが、これは30年ほど前の香港映画「男たちの挽歌」のパロですね。
私は見たことはないのですが、当時香港映画といえばカンフーみたいな路線から大きく逸脱した映画として
話題作となったことは覚えています。
内容はあまり関係ないとは思うのですが、「挽歌」とは死を悼む歌のことなので、誰かが死ぬということでしょうね。
流れ的に言って寿桂尼の可能性は高いですが…。
よくできた歴史コミックを見ているような面白さはありますよね。
浅丘ルリ子は寅さんのマドンナなんかで見ましたが、
気の強いはすっぱな女を演じさせたら右に出る女優はいない感じでしたよ。
寿桂尼が直虎を気に入っているのは間違いないのですが、
自分と同じ宿命と強さを持った女として、お家のために斬ることにしたのでしょう。
彼女の決意を知ってから「そなたが自分の娘や孫だったらどんなによかったか」という
セリフを聞くと、彼女の真意が見えるんですよね。
最初、寿桂尼、浅丘るり子かぁ~、と思ってたのですが。
神楽の音に誘われて、過去のきらきらした幻影の中にいざなわれた彼女に一陣の風が吹いたとき。
フランス……だったと、思いましたが、高齢のとってもきれいなモデルさんに似ていて。
おお~、と、思いました。
次の回で、寿桂尼は死ぬのでしょうかね。^^
でも、あんなに懐かしそうにしてて、バツをつけるなんて、こわ~、と、思いましたです。
(´・ω・`)まさに、デスノートでした。