病
- カテゴリ:自作小説
- 2017/07/02 23:26:28
あ。痛い。今、僕は胸に痛みを感じた。なにかが突き刺さったような、締め付けられるような、鈍い痛みだ。一体これはなんなんだろうか。何かの病気なのだろうか……。
八月。蒸し暑い空気に潰されそうな日中。そこで彼女と出会った。どこの誰かなんて知らないけれどなぜだかとても身近に感じた。
話しかける勇気はなかった。それでも関わりを持ちたくて、気づいて欲しくて、ただ彼女をみていた。「はじめまして」こちらを見るでもなく言った彼女に僕は戸惑った。
振り向く動作が何故だかとてもゆっくりに感じて、微笑んだ彼女がとても素敵で、ひどくどぎまぎした。
なにも問うては行けない気がして、何でもない、当たり障りのない会話をした。なぜだかそれが心地よかった。
特にこれといったことを話すこともなく、ただ「さようなら」ではなく「また今度」と言って別れた。
本当に、彼女はどこの誰なんだろう。なにも訊かなかったことを今更後悔している。
名前も知らない彼女のことを考えていると、まただ。
あ。痛い。
あなたは今、どこにいますか。
あ。いたい。
あなたは今、何をしていますか。
あいたい。
僕は今、あなたにまた会いたいと思っています。
あ。いたい。
それは恋の病。
下手くそな文章失礼しましたm(*_ _)m
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