中華風ファンタジイ
- カテゴリ:コーデ広場
- 2017/04/19 19:16:43
上海ブルーなコーデ
支那は、アジアの大国として、
アジア諸民族からは文化の中心、
西洋諸国(中近東まで)からは、遙か東の果てのエキゾティックな国、
と思われていたようです。
であるから、ファンタジイに中華風の国が出てくる事は多いです。
ところが、面白いことに、日本では唐以前の文化をモデルにしたものが多そうなんですが、
西欧及び中近東では、清をモデルにしたものが多いように思われるのですねー。
まあ、日本葉鎖国をしていて、交流があったのは明まで。
清とは近代になるまで国交はなかったわけです。
しかもその時、清はもう末期だったと。
これに対して、ずっと支那と交易などでつながっていた西の国々は、
なんのかんので清が支那である、と思っていた。
だから西欧における支那の呼び名は、清からきたChina なわけです。
清は満州人による帝国だから、本来の「中国」ではない、と言う人もいます。
でも、今の中共にとっては、かつて中原を支配した民族は全部「中国の人」とみなすらしいんですよ。
それを近隣を侵略する言い訳にもしているらしいんですねー。
いずれにしても、交流のあったあたりまでの部分を、「中国」とみなしている、という事なのだと思います。
ところで、中近東ではどうなの、と思われる方もいるでしょう。
アラビア語ではアル・シンとか、シンドスタンと呼ばれているようです。
そして、なんと!
『アラジンと不思議なランプ』の舞台がこのアル・シンなんですよ。
つまりあれは、中国のお話というか、アラビアにおける中華風ファンタジイなんですw
まあ、これは、遙か彼方の国だから、どんな不思議な事もありますみたいな事なのでしょうが、ちょっと面白いでしょう?
ちなみに、『アラジンと不思議なランプ』が入っている『アラビアン・ナイト』こと『千夜一夜物語』には、日本も登場しています。
アル・ワクの島と呼ばれているのがそれです!
これが出てくるのは確か『シンドバッドの冒険』だったかな……。
アル・ワクなんて言われるとちんぷんかんぷんですけど、倭国の「倭」ですね。
遙か彼方の支那よりさらに遠くの不思議の島、だったのでしょう。
そして、日本が登場するファンタジイも英米にはあるんですよー。
あんまり翻訳されないですが、
たいていの話では、忍者が活躍しています。
やっぱり忍者は人気なのですねー。
書誌情報を付け加えます。
バートン版千夜一夜物語の文庫版は、ちくま文庫から出ています。
原典版の岩波文庫は、「完訳 千夜一夜物語」がこれにあたると記憶しています。
なお、バートン版はkindle版も出ているようなので、電子書籍ご利用の場合はこちらが良いかもしれません。
ありがとうです。
この話題は私が大好きな話題なので、ついつい、語ってしまうんです。
教えていただけて、本当にありがたいです❤
図書館が不便な場所ですか……わかります!
我が市の図書館もそうなんです。
巡り会えますように。
いえいえ~、ちょっと偉そうだったら申し訳ありません。
教えてくださって、ありがとうございます❤
探してみます!
図書館か~…すごく不便な場所にあるのですよね><;
カラー挿絵があると嬉しいです。
何とか読めるよう考えてみます。
そうなのですw
『千夜一夜物語』は間違いなくアラブ圏の文学なんですけど、舞台は必ずしもアラブ圏だけではないんです。
もし購入されるのなら、岩波文庫がお勧めです。
(但し原点版とレイン版があるはずなので、タイトルのところの××版、にご注意下さい)
図書館なら、もしかすると河出書房のバートン版があるかも。
これも文庫になった記憶がありますが、もとの箱入り本は、綺麗なカラー挿絵があります。
欧米の映画に出てくる日本ってそんな感じですよね~。
そういえば、ジャッキー・チェンが日本人役を演じていた映画があったんですが、
ディスコのシーンで、空手っぽい動き(空手チョップとかのわかりやすい動き)でわざと踊っていたのが思い出されますw
西洋からしたら、東の端っこ、極東はどこもかしこも大差なく不思議な国なのかもしれません。
Chinaが清からきていたとは…
中原を支配していた民族は皆中国…それが侵略の理由にもなっているとは…なんともはや…。
アラビアンナイト(千夜一夜物語)はアラビアのお話だと思い込んでいました。
違ったんですね^^;
これは驚きです。
しかも、日本まで登場していたとは?!
読んでみたいですね!!
アラビアンナイトは挿絵もアラビア風ですし、音楽もアラビア風音階?(東洋的な音階)でエキゾチックですもんね。
シェヘラザードとかが有名ですが…。
でも、その曲を作ったのは西洋人(ロシア人)ですから、まぁ…アラビアも中国も日本も変わらないようなイメージがあったのでしょうか。
大体、西洋やアメリカが日本をイメージした絵を描くとき
私達から見ると、ベトナムだか中国だか韓国だか日本だか、どれもがいっしょくたになったような絵になっていますから、そんなようなものなのかもしれませんねぇ…。
リムスキー・コルサコフの『シェヘラザード』ですね~。
まさに、『千夜一夜物語』が題材になっています。
各パートのタイトルからわかるんですが、内容の半分は『船乗りシンドバッドの冒険』からとられているようです。
千夜一夜で舞台になっているところって意外に広いです。
前述の通り、支那や日本もありますし、東南アジアも、インドも、地中海も登場します。
それどころか、『千夜一夜物語』中最も長い、「シャルルカンとカマル・アル・ザマンの物語」は、イスラム教国軍とロウム帝国軍(ローマ帝国。但し白人のキリスト教徒の国という程度の意味)がぶつかるものなので、ローマが登場しますし、ギリシアなどもあちこちで登場しています。
要は、アラブ人商人が足を伸ばしたエリアがそっくり、登場すると言って良さそうです。
中でも人気があるのは、やはり、バグダッド、ダマスクスが舞台となっているものでしょうか。
特に、ハルン・アル・ラシッド教主が身分を隠しておしのびで下々の者の間を歩く話は、
日本の水戸黄門などと同じく、人気があるみたいですよ。
不思議なのは、枠物語であるシェヘラザードの部分がなにゆえイランぽいのか、というところです。
ここだけ、登場人物の名前などがイラン風なのだそうで……。
しかし、アラブ圏では、イランは異邦人(アジャミ、魔術師や錬金術師はだいたいペルシャ人と相場が決まっていますw
まあ、イスラム圏という点では同じだけど、アラビア語とペルシア語は違いますし、文化も実は違うんですよねえ。
とすると、やはり一種のエキゾチシズムから、枠の部分の舞台がイランなのかもしれ……ううむ(しかし登場するペルシャ人などはアラブ風の名前だったりします。うわー)。
話数にばらつきがあるのは、そもそも口承文芸であるからだと思われます。
しかも、イスラム圏では人気のある物語なので、各地で別バージョンがあったりします。
わりと近代になってからでも、珈琲店で専門の話者によって語られていたそうです。
日本人はわりとインドが好きなんだと思いますw
夢枕獏などもインドは出していますし、多分探せば他にもあるでしょう。
アラブ圏から見ると、インドは「遠いけど凄く遠くではない」という扱いみたいです。
なので、そこそこ実際のインドに近い描写などが見受けられます。
もっとも、平安時代あたりの日本にとっては、やはりインドは遠くて名前くらいしかわからない国、
であったようで、『今昔物語集』の唐・悉曇部では、結構「え?」な話もありました。
なお、悉曇というのがインドなんです。
色々ありがとうございます^^
シェヘラザードの伝説でしょうか?
これはどの国が起源なのかよくわからないそうですが、イランではないか、と言われているみたいですね。
人物の名前などからその可能性が高いのだとか。
主要な版では冒頭にこの物語があって、シェヘラザードは千夜の語りを始めるんですが、
いかにも毎晩連載ならぬ連語りしてるんですよ~という演出なのか、
ひとつの物語の途中でいったん切れて、次の夜になるスタイルになってますね。
そして、千夜のうちには子供も産まれるし、
最後めでたしめでたしの時にはシェヘラザードは王妃に、
妹のドゥニャザットは弟王の王妃になるという大団円が添えられていると。
なんで千夜一夜なのか。
千夜じゃだめなんですか!(キリッ
……ということではなくてw
アラブ的な習慣で、一が添えられるのだという事です。
なのでいわゆるアラビアン・ナイトは『千夜一夜物語』が正式なタイトルですが、
これも実は直訳ではなくて、
アル・キターブ・アリフ・ライラ・ワ・ライラ、だったかな、
千夜と一夜の書 というのが直訳であるかと思います。
なげぇよっw
私はバートン版とガラン版と原書から直接翻訳した版の三種類を手元に置いています。
正直に言うと、えろいと批判されるバートン版が一番面白いですw
確かにインド・中国・日本あるいは朝鮮・中央アジアなどその時代背景を知る事も出来て読むと面白いんでしょうね
と、言いながら私も実はちゃんと読んでいません。だめだな~
いわゆるあら瓶・ナイトに実は支那や日本の名前が出てきてたなんでびっくりでしょう?
現代だって、よほど興味がなければ、ほんの隣の国の事ですらよくわかりません。
ましてや、アラビアン・ナイトが成立した時代(おおむね、イスラム帝国まっさかりの頃です)には、
シルクロードなどを通じてそうした国があるという話は入ってきていても、
いったいどんな国なのかはまーったくわからない。
なので、勝手に想像してお話しているわけです。
ちなみに、アラビアン・ナイトは、語り部が各国で色々なバージョンを語り伝えていたものなんですよ。
シンドバッドの冒険やアラジンの不思議なランプは、確かエジプトに伝えられている版と言われていたと思います。
なんとなくしか覚えてないけど、なんか全然違う感じなのにね(^o^;)
日本出てくるのね(^_^)
でもアラビアとかその辺って私あまり知らない・・あることは知っててもあまり馴染み無い感じするのよね。
中国はよく聞くし近くの国だけど、どんな国かってのは学校で習ったことくらいしかあまり思いつかないのよね。
あとは翔さんが言ってる昔の中国かなぁ。
日本はやっぱり忍者なのね(^_^;)
なんか外国での日本は忍者か侍で両方なぜか超人みたいな感じが多い気がするわ(^_^;)
・・忍者はそうかもだけど侍は普通の人だと思うの(^_^;)
確かにっw
あと、当然ですが朝鮮も混同されているようですね。
おふくろが、古い007シリーズで、日本に来るやつがあるけど、首席にはべる女性などが朝鮮ぽかったと言っていました。
もうこのあたりはまさに、Far east で、区別の付かない神秘の東洋になっちゃってるんだと思います。
私が大爆笑したのは、D&DというTRPGの追加ルールに登場した東洋風の架空の国に関するものですが、
ロールできるキャラクターとして登場した「忍者」の説明に、
「暗殺する相手に対してまず深々と一礼する」とあった事です。
死ぬほど笑いました~w
どこの日本人だよー、とw