魔界スピンオフ 〆のデザート
- カテゴリ：自作小説
- 2017/04/02 18:41:13
反省室というものが存在するのは知っていたが、入ったのは初めてだった。決してオモシロい場所では無い！ というのを、わが身をもって確かめられたのは、それなりの収穫だ。そう思っておくことにする。
解放されたのは、夜だった。
眠いし （←完徹） 疲れたし、食事をする気になれず自室にこもると、すぐ隣室のシュラーフが入ってきた。
「お疲れ」と、差し出されたのは なんと！ 王族の方々も買うという菓子司のオリジナル苺アイス。どこにでもありそうな、極めて常識的なサイズなのに、これはミニ･コース料理の値段だろう (-＂-怒) 的な 怖れを知らない値が付いている。そのアイスを、シュラが好きだ…という話は聞いたことがないので、わざわざ買いに行ったのだろう。ビックリして顔を上げると、シュラは私の頭を撫で、すぐに自分の部屋に戻っていった。まるで小さな子ども扱いされた気分だが、たまには悪くない。なによりも、いつも明るく話し好きなシュラにしては珍しく、言葉ではなく態度で慰めてくれたようだ。苺アイスだけでなく、シュラのそんな一面が見られたことも、なかなかに美味しい収穫。士官学校の最初から もう10年以上のつきあいになるハズなのに。まだそんな違う一面を隠していたか… とココロの中で毒づきながら、苺アイスのフタを開けた。
翌朝 目を覚ますと、まるでいろいろなモノがリセットされ、クリアな状態になっているような、かつて体験したことのない不可思議な爽快さを覚えた。窓を開け、思いきり背を伸ばして深呼吸すると、頭に ﾋﾟﾝ と閃くものが…。
まさか… シュラが眠りの魔力を使ったのか。
もしそうだとしたら、好意であったにしても、騙し討ち…。しかも本当に魔力を使われたのだとしたら、そもそも、いつ、どうやって、というのも全く解らなかった。そんなの危い！ 危なすぎるわっ。
その朝、シュラが部屋を出る、いつものタイミングにわざわざ合わせ、私も自室のドアを開け、おはようの挨拶もすっ飛ばして、こっそり聞いてみる。
「いつ魔力を使ったのよ」
「(ﾉω｀*) んふふ♪ 内緒」
私を実験台にしたな。見極められなかった悔しさを隠し、睨んでみたものの…。この爽快な目覚めの前に、些細な怒りを持続できないことを、彼女は充分に知っているのだろう。軽くかわされた。だが、魔力の効果であることは間違いなさそうだ。
…… 便利な魔力、だなぁ。まっすぐ食事室へ向かうシュラの背を眺めながら、ついつい口元が自然に笑ってしまう。
今度から、疲れた日には、シュラを呼ぼう。そうしたらきっと毎日が楽しい。
（それは嫌）
耳元でそんなシュラの声が聞こえるようだった。
◆ 〆のデザート、完結後の完結 ◆◆◆
注：悪魔シリーズの著作者は ゆうな 様です。これは二次創作のようなお遊びとご理解ください。
ちょっとキャラ設定に不安を覚え、ワルド様の設定を確認に言ったら…『 ワルド、ロワゾ―、シュラーフ、ラズィーズは、士官学校の同級生で仲が良い 』という一文があった Σ(￣ロ￣lll)幼馴染の近しい仲の良さとはまた違う、学校で出会い共に成長する過程での仲良し。これはシュラも登場させた方がいいかも、と突貫工事をしてみた。最後に苺アイスにも出番をあげたかったしｗ
ということで、〆 です。まあ、デザートのようなものですね ヾ(--;)ｫｨ ここまでお読みいただき、御礼申し上げます。
いいアクセントになってましたねぇ♪
テンポよい話運び、楽しく拝読させていただきました（*＾-＾*）
有り難うございましたー(*ﾟ▽ﾟ)ﾉ
実はラズの人物像を描くにあたって最も参考になるのが
感想コメかもw
（すっきりした目覚めにならない気がします）
遊びに来て 設定確認しちゃった〜
ゆうなさんは自分のところではあまり公開しないから
もし和.comさんがスピンオフもらったらこちらで公開となりますよ＾＾
自分の意志でスパイになるために堕天しても同様。
任務を全うしたとしても、穢れが入ったということで、天界では受け入れない。
天界に戻りたいのなら、堕天しないで魔界に入り込むしかないのですが。
異世界の『気』は見つかりやすいので、スパイ行為には向かない。
穏便にかつ、完璧に任務を遂行するためには、堕天して『気』を変化するしかない。
でも、天界には戻れない。
そうして、狂天使ミカエルの側近の多くが、堕天してきて捕らえられ。
西方の地獄最悪刑務所、または、王都にある刑僇塔に幽閉されているんですねぇ＾＾
悪魔と交わることで、悪魔の体液が入ると堕天使になりますが。
自らの意志で堕天する場合は、人工的に作られた悪魔の体液を注射するんでしょうね。
とうぜんエンジェルリングはなくなる。
背の羽も、白から黒に変わったりします。
大変楽しく読ませていただきました。
＊
幾つかお答えします～！
寮は男性型、女性型で分けていただいてＯＫです＾＾
確かに、性別は自分の意志で選べるって、なってますが。
選んでからは、やはり男女別の方がいいでしょうね。
ニコタは、ジュブナイルですから～！＾＾
↑の４名に加えて、ルィツアリも同級生設定なのでした～！
やはり、早くに設定を貼って差し上げればよかったね＾＾；
ロワゾ―、ワルド、ラズィーズ、シュラーフ、ルィツアリ。
この５名で仲良し設定。
あ、慌てて書き直さなくてＯＫですからね＾＾
またの機会を楽しみに待ってます。
苺アイスがおいしそうです❤ Ｂｙ ディアーヌ。
＊
悪魔のシリーズを書く時に、けっこう気を付けているのが。
それぞれのキャラの話し方とか、言葉遣いとかだったりするんです。
その点では、上手にキャラの特長をとらえてて。
「あぁ、私が書いても、こんな口調で話させるだろうな」って思いました＾＾
活劇のシーンも、上手に魔力を駆使してたり。
先がどうなるのか、気になるストーリーで、わくわくして読みました。
自分のキャラが、書き手が違うと、こんな風になるんだね…って。
お遊びいただいて、作者冥利に尽きるってもんですよ～❤
しかも、過去作品まで読んでますか…ご苦労様です。
どれも無駄に長いですからね＾＾；
クリスタル邸と、エメラルド邸に分かれてＵＰしてたりするので…。
ファイトで読んでくだされ～＾＾
ああ、クリスタルさんが宣伝してくれてましたかｗ
(*ﾉωﾉ) 私は～花蝕くらいしかマトモに読んでいない状態で
いま慌てて過去作品を読みに走っていますが…
あっちコッチに大きな穴が開いていて冷や汗をかいてるところでございます～。
ARCHMASTERメンバーの沙羅と申します＾＾
ゆうなさんの魔界シリーズは、今まで普通の読者だったのですが、今回の花蝕では、
ディア様の同級生という役を頂きました☆
他のメンバーも、それぞれがスピンオフを書くという事になり、うちのボスのクリスタル氏より
和さんがスピンオフを書かれたので、読みに行って来いとの指示ｗ
先日の土曜に一気に読ませて頂きましたが、デザートが増えてるし！ｗ
これも含めて、楽しいエピソードでした❤
超高級苺アイス、食べた～～い❤（←そっちかよ！ｗ）
デザート含め六品ｗｗｗ まあコースとしては、いい品数ですね ヾ(--;)ｫｫｨｫｨ､ﾁｶﾞｳ
書いた後になって、いろいろと不足が見つかって慌ててますｗ
本当は、苺アイスのフタを開け、今日はいい夢が見られるかも～的な軽い〆の予定でしたが、
ついつい眠りの魔力まで突っ込んでしまいましたｗｗｗ
2009年6月頭でしたからｗｗｗ
もう7年10カ月にもなるんですねー (((o≧▽≦)ノ彡 すごいわｗ
え !? 苺ですかっ Σ
① 来室した時 ＝個室くらいなら全体に可。または自分の意志でピンポイントに自由自在も？
② ラズの頭を撫でた時 ＝最も接近 （または接触） したタイミング
もしくは… ラズが自室に戻ったのを見計らって来るあたり、
隣ならドア開閉の音は聞こえるらしい。とすると。
③ 隣室にいながら 魔力を歌 （または音とか） に溶け込ませて届けるとかもアリか？
… というのは考えていたんですが、苺アイスに盛る！ というのは予想外ｗ
でも確かに確かに、苺アイスに盛る (((o≧▽≦)ノ彡 ありそうですｗ
素敵〜｡o.ﾟ｡(´д｀人)
そうそうシュラーフが足りないと思っていたのです〜
ありがとうございますーo(^0^*)o♪
ってゆーか
リアルに？（ヴァーチャルだけど(￣m￣* )）
ラズとのお付き合いは８年近くになるわけですよねー(o´ｪ｀o)ゞｴﾍﾍ
同級生の誰よりも古いよね(*´▽｀*)
シュラは
苺アイスに一服盛るという技も学生時代に開発してたんですねー(๑◔‿◔๑)ｴﾍ
サイズのイメージは、ハーゲンダッツ～スーパーカップの 『範囲内』 くらい！