魔界スピンオフ 第二話
- カテゴリ：自作小説
- 2017/04/01 10:14:43
基本情報 ↑ 名前ラズィーズ 魔力･幻惑 専攻･薬学 弓使い 女性型悪魔にモテるらしい (￣～￣lll)
教授室に呼び出された理由は、私が買い物に付き合った後輩が、士官学校にも寮にも
自宅にも戻っていないため、というものだった。
一緒にいた時間、その時の様子、行先に心当たりはないか等々、教授連に囲まれ問われたが、
寮や学校で顔を合わせることは少なくないものの、それほど親しい訳でもない。
私と別れた後、どこに行こうとしていたのか、そもそも何を思って私に声を掛けたのかも、聞いていない。
私に答えられたのは、大して参考になる内容ではなかった。
行方不明、と表現して差支えない状況であったと思う。自らの意思か、他の理由か、までは解らないが。
いずれにしても、その夜の寮で、私はまた多くの先輩・同輩・後輩に囲まれ、
噂話の肴にされるハメに陥った。
「どこに行ったんだろうね」
私の自室に、ワルドの声が虚しく響いて融ける。
私もロワゾーも、その問いに答えを持たない。何を言っても憶測の堂々巡りだ。
ワルドもそれ以上は口を開かなかった。
そんな重い空気のなか、ドアをノックする音がやけに大きく響き、私たちを驚かせる。
ノックの主は、私が買い物に付き合った後輩の、同室のコだった。
好きな悪魔がいるって言っていたんです、彼女。ピンクの髪を持っているって。
私は今までラズィース先輩のことだと思っていました。でも、もしかしたら、違ったのかも。
先輩は、自分によく似た髪を知りませんか。彼女、そんな話をしていませんでしたか。
でも、ピンクの髪なんて、滅多にいませんよね。
返事を求めていた訳ではなく、ただ話したい… そんな様子に見えた。
だが。そんな独り言のような話が、途中から私を落ち着かなくさせていた。
記憶の底に、トゲにように何かが刺さっている感覚がある。何かが。でも何が !? ハッキリしない。
そんな私の様子に気付いたのか、話し相手から見送りまで私に代わってワルドらがつとめ…。
そのコが戻った後。… 探してみようか !? とワルドが千里眼の右目を覆う眼帯に手をやりながら言った。
何を !? とロワゾーが問う。
「ピンクの髪だよ。こんな解りやすい目印は他にないでしょう」
「そんなに簡単に見つかるかな。ピンクの髪なんて、私はラズ以外に会ったことないけど」
「だからよ。ラズ以外にも本当にいるなら何かを知っているかも」
伏目がちに少し考えるような仕種をして、確かにね… とロワゾーが賛同する。
そんなさり気ない動作にも持ち前の凛々しさと優雅さがにじむ、その白い悪魔を眺めるともなく眺めて。
私は、あ、と声にならない声を上げた。
… ピンクの髪を持つひとって、やっぱり白が好きなんですね
やっぱり。確かに、彼女は、そう言った。
◆ 第二話、終了 ◆◆◆
注：花蝕をはじめとする悪魔シリーズの著作者は ゆうな 様です。これは二次創作のようなお遊びとご理解ください。
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女性型悪魔でも恋心…可愛いなぁ（*＾-＾*）
あら… じゃあ、単なる寮にしたほうがいいかしら !?
悦楽への罪悪もないから男女同じ宿舎で同室でいいのかと。。。
学年だけ考慮すればいいのかと思っていました！
性別って… 女性型悪魔「寮」 ですから、オンナばっかですｗ
なんか意味深な展開にo(^-^)o ﾜｸﾜｸｯ