春の風
- カテゴリ:自作小説
- 2017/03/11 00:55:06
春の風に乗って遠くへ
そんな旅してみたくなったんだ
晴れた日空を見上げたら
青い空に白い雲が流れていて
ほんの少しの時間だったけれど
色々な思い 思い出が ・・・
今はもう いない
会うことも出来ない ・・・
ねえ そこから僕のこと見えてますか?
もっと色々、話せたらよかった ・・・
僕は もうあなたと同年代になりました
写真の中のあなたは若いままで
今では 僕の方が老けてしまってます
そちらの世界はどうですか?
こちらでは あっという間に変化して
時の経つのは早いと言う事に
最近 気がついた僕は浦島太郎です
本当に 不思議なもので ・・・
あなたがこの世から消えてしまった時
僕には実感も無く ただ時が過ぎ
何年も経ってから こんなにも
淋しく思い あの頃、涙さえ出ずに
そんな僕が 今頃に 大粒の涙を
誰もいない場所で流すなんて ・・・
そこから 見えて いますか?
いい年の男が涙を流すなんて
きっと あなたなら みっともない
いまさら とでも 言うのでしょうか?
あなたが生きた人生は
充実していましたか?
僕は今 あなたと同じ年代になり
ようやく あの頃のあなたの気持ち
少しだけですけれど わかる気がします
そうだったんですね ・・・
あなたの言った言葉 教えてくれた事
時代は変わっても 同じです
きっと そういう意味を伝えたかった
そうですよね ・・・
僕は あなたを心配させ困らせてばかり
それでも応援して励ましてくれて
あなたがいたから僕は頑張れた
あなたを喜ばせたい安心させたいから
そればかり考えて行動してしまい
本当に大切なもの見失ってました
そこから みてましたか
ほれ みたことかと ・・・
そんな僕に奇跡とも言えるような事
何度かありましたよね
それは あなたの力 救いだったと
僕は 今でも信じています
春の暖かい風に乗って
知らない場所に旅に行きたくなり
それは もう いない あなたと一緒に
旅をしている気分で行くのです
もう叶えられない現実ですけれど
もしも あなたがこの世にいたら
こんな旅を一緒に出来たのだろうと
そこから みえて いますか ・・・
これからも 僕を見守っていて下さい
あなたが生きれなかった分も
この僕が 可能な限り生きて体験して
いつの日か そちらに行く時に
おみあげ話になるようにしておきます
そう思って 一生懸命生きています
あなたの事は 一日足りも忘れたりは
ありません あなたの子ですから ・・・
最後に おかあさん ありがとう
夢でみるのも写真でみるのも
いつまでも素敵で綺麗だよ
僕の自慢のお母さんは今でも
変わらないで 僕の中にいるよ
Dream star ☆