お題「誕生日の思い出」
- カテゴリ:人生
- 2017/01/19 18:27:22
タイトルを入れてから、数十分…。
ないなあ、別段「誕生日の思い出」なんて。
全然、関係もないことですが、
小学校6年のとき、
クラスメートの男の子が、
交通事故で亡くなりました。
轢き逃げだったそうです。
彼の家は、とても貧しく、
小学生ながら,彼は新聞配達をしていました。
その配達の途中、車にはねられたのだそうです。
遺体は、中央分離帯の植え込みの中に隠してあって、
発見が遅れたのだそうです。
その彼のお通夜があって、
今でも覚えていますが、
貧しい質素な布団に、寝かされた彼は、
まるで眠っているように死んでいました。
彼の弟が、
枕元に目覚まし時計を持って行って、
「お兄ちゃん、みんな来てくれているよ。
起きないと・・・」と言っていたのを今でも思い出します。
ご両親が、お通夜に集まった小学生を見て、
その子供たちの中に、
もう存在しない息子を思って泣き叫んでおられました。
彼の弟は、彼の死が分からないようで、
一生懸命、目覚まし時計を触っていました。
きっと、いつも、新聞配達に行くとき、
鳴り響いていた目覚まし時計だったのでしょう。
彼の家が、貧しくなければ、
彼は死ななくて済んだんでしょうか。
彼はお誕生日を、たった11回か12回、やっただけでした。
そのお誕生日も、ケーキやご馳走があったかどうかわかりません。
なにか、プレゼントをもらったでしょうか。
たった10回ほどのお誕生日を、
彼はどんなふうに過ごしたんでしょう。
「大野 孝」君と言いました。
今でも、覚えています。
あなたが生きていたら、
どんな大人になりましたか。
わたしは、あなたの何倍もお誕生日を過ごしましたが、
あの中央分離帯の植え込みの中に、
ゴミのように捨てられていたあなたのことを思うと、
生きたかったはずのあなたが、
生きられなかった無念を、
その分を、責任を持って生きられたのかと、
ときどき、自問するのです。
「大野 孝」君、
わたしは、あなたが確かにこの世に生きていたことを、知っています。
今でも、はっきり覚えています。
あなたは、恥ずかしがり屋で、
真面目で、目立たないタイプでしたが、
同じ中学に進む春頃には、
きっとわたしが、片思いする相手だったように思うのです。
きっと「好き」って思ったでしょう。
たった11歳ほどの人生でしたが、
あなたと会えて、良かったです。
この世に生まれてくれていて、ありがとう。
あなたの分も、頑張って生きるからね。
いつだか知らないけど、
お誕生日、おめでとう。
きっと、とっくに捕まってるとは思うけど・・・そして、とっくに社会復帰しているだろうとは思うけど・・・
ご近所の方の息子さんが事故でなくなったときは
ひどかったらしくて。お母様がホントに一気に年をとられてしまったように
見えました。子どもは親より早く死んだらいかんなあと、しみじみ思った出来事でしたね。
秘書たちにも「頼むからわたしが死ぬまでは生きててくれ」と無茶なお願いをしてあります(笑)
はなこさんの描写が・・・冷静で臨場感があって・・・
きっと天使になってる
犯人は許せん!!
神様は時に我儘で、残される側の悲しみや、嘆きや、寂しさなどお構いなしに、連れて行ってしまわれる。
理不尽な存在
あと何回、お誕生日を迎える事ができるでしょうか。
誰のお誕生日も、祝福と幸福があることを
ささやかでも、喜びと感謝の日でありますように。
お誕生日が悲しい日だと、だれひとり思う事がありませんように。
「思い出してくれた時、私達は生き返る。
思い出してくれる限り生きている」