Nicotto Town


すずき はなこ


お題「誕生日の思い出」

タイトルを入れてから、数十分…。
ないなあ、別段「誕生日の思い出」なんて。

全然、関係もないことですが、
小学校6年のとき、
クラスメートの男の子が、
交通事故で亡くなりました。

轢き逃げだったそうです。

彼の家は、とても貧しく、
小学生ながら,彼は新聞配達をしていました。
その配達の途中、車にはねられたのだそうです。
遺体は、中央分離帯の植え込みの中に隠してあって、
発見が遅れたのだそうです。

その彼のお通夜があって、
今でも覚えていますが、
貧しい質素な布団に、寝かされた彼は、
まるで眠っているように死んでいました。

彼の弟が、
枕元に目覚まし時計を持って行って、
「お兄ちゃん、みんな来てくれているよ。
起きないと・・・」と言っていたのを今でも思い出します。

ご両親が、お通夜に集まった小学生を見て、
その子供たちの中に、
もう存在しない息子を思って泣き叫んでおられました。

彼の弟は、彼の死が分からないようで、
一生懸命、目覚まし時計を触っていました。
きっと、いつも、新聞配達に行くとき、
鳴り響いていた目覚まし時計だったのでしょう。

彼の家が、貧しくなければ、
彼は死ななくて済んだんでしょうか。

彼はお誕生日を、たった11回か12回、やっただけでした。
そのお誕生日も、ケーキやご馳走があったかどうかわかりません。
なにか、プレゼントをもらったでしょうか。
たった10回ほどのお誕生日を、
彼はどんなふうに過ごしたんでしょう。

「大野 孝」君と言いました。
今でも、覚えています。

あなたが生きていたら、
どんな大人になりましたか。

わたしは、あなたの何倍もお誕生日を過ごしましたが、
あの中央分離帯の植え込みの中に、
ゴミのように捨てられていたあなたのことを思うと、
生きたかったはずのあなたが、
生きられなかった無念を、
その分を、責任を持って生きられたのかと、
ときどき、自問するのです。

「大野 孝」君、
わたしは、あなたが確かにこの世に生きていたことを、知っています。
今でも、はっきり覚えています。
あなたは、恥ずかしがり屋で、
真面目で、目立たないタイプでしたが、
同じ中学に進む春頃には、
きっとわたしが、片思いする相手だったように思うのです。

きっと「好き」って思ったでしょう。
たった11歳ほどの人生でしたが、
あなたと会えて、良かったです。
この世に生まれてくれていて、ありがとう。

あなたの分も、頑張って生きるからね。
いつだか知らないけど、
お誕生日、おめでとう。

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2017/01/20 15:36
子どもを挽き逃げて隠すなんて! どんな神経しているヤツなんだろう!?
きっと、とっくに捕まってるとは思うけど・・・そして、とっくに社会復帰しているだろうとは思うけど・・・
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2017/01/20 08:07
顔が綺麗でよかった。
ご近所の方の息子さんが事故でなくなったときは
ひどかったらしくて。お母様がホントに一気に年をとられてしまったように
見えました。子どもは親より早く死んだらいかんなあと、しみじみ思った出来事でしたね。
秘書たちにも「頼むからわたしが死ぬまでは生きててくれ」と無茶なお願いをしてあります(笑)
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2017/01/20 02:57
(T-T)
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2017/01/20 02:44
最近、二度読みさせられたブログはありません。
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2017/01/19 22:31


はなこさんの描写が・・・冷静で臨場感があって・・・

きっと天使になってる

犯人は許せん!!
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2017/01/19 22:31
どうもね、神様は素敵な人をお傍へ召される気がしますね。
神様は時に我儘で、残される側の悲しみや、嘆きや、寂しさなどお構いなしに、連れて行ってしまわれる。
理不尽な存在

あと何回、お誕生日を迎える事ができるでしょうか。
誰のお誕生日も、祝福と幸福があることを
ささやかでも、喜びと感謝の日でありますように。
お誕生日が悲しい日だと、だれひとり思う事がありませんように。
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2017/01/19 21:05
『青い鳥』でしたね。
「思い出してくれた時、私達は生き返る。
思い出してくれる限り生きている」
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2017/01/19 18:44
。・゚・(ノд`)・゚・。  はぅ… 沁みました… 



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