時の精タイムゼロ(4)
- カテゴリ:自作小説
- 2016/12/24 02:17:50
蓋に0と刻印された金の懐中時計がレインボー七色に輝き光が回転し始めた。
「ご主人様。時の精のタイムゼロで御座います。」
時夫は、懐中時計が喋ったので驚いたが、その声を何故か前にも聞いたような気がした。
「ご主人様。魂は星に転生する時に記憶を失ってしまいますが、私はご主人様と幾度の冒険をして来ました。」
時夫は何も思い出せなかったが、心の奥底で知っている気がした。
「ご主人様。次元の壁が破られてスペーススネークがこちらに出て来そうです。私を呼び出して下さい。」
時夫の頭に言葉が稲妻のようにひらめいた。
「時の回廊!いでよ!タイムゼロ!」
時夫は、懐中時計の上のボタンを押した。カチッと音がして時夫の手の中で懐中時計は開いた。
七色に光っていた光が大きく伸びて来て人の形になった。
頭にターバンを巻いた耳のとがった精(妖精、精霊)が現れた。
「ご主人様。驚かれましたか。この姿はご主人様のイメージを投影した姿です。ムゲンさまの命を受け、またご主人様と冒険する為に参りました。エンド大帝が活動しだしたようで、次元の結節点がスペーススネークにかじられ穴が開きそうです。このままではこの次元の地球人が食料にされてしまいます。」
見ると、空間の穴にスペーススネークが集まりだしたようで、内側から鋭い歯で数匹が穴を広げようとしている。
「ご主人様。これをお使いください。」
「マジックソリューション!」
タイムゼロが叫ぶと時夫の手の中に時計の針のようなものが現れた。
「チクタクの針で御座います。」
時夫はチクタクの針を次元の穴に向けた。
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