『大野一雄 稽古の言葉』
- カテゴリ：アート/デザイン
- 2016/11/22 18:16:34
大野一雄、知ってる人はやたら詳しいだろうし、知らん人には生涯無縁でしょう。
しばらく前に、彼が稽古の最中に話した言葉を可能な限り忠実におこした
『大野一雄 稽古の言葉』という本を読みました。いやー、スゲエ。
踊りだけでなく、インプロヴィゼーション全般や『生』への志向を持つ方には断然オススメ。
読んでる最中、めまいが止まらなくなった。凄いナチュラルトリップが味わえる。
節々にビシバシと魂の根底を揺さぶる箴言が散りばめられている。
日本のアングラ系偉人に関する書の中でも、これはかなり高位に位置するのでは。
自分の関わる芸術活動にとどまらず、『いのち』の意味という部分にまで到達する。
大きめの図書館なら置いてあるようです。
生の意味を形而上学として扱うのではなく、あくまで現世の意識/肉体の問題として、
徹頭徹尾、彼自身の問題と方法として語っている。この点に惹かれます。
もちろん私の誤読もあるはずですが……興味のある方は、お探しになっては？
コメント有難うございます。なんと素晴らしい先生、大野を見せた決断に敬服します。
最晩年の公演を見た知人は、舞台に這いつくばって動かない大野を見ているうちに、
「逝っちゃったんかい！」と内心で突っ込みたくなる緊張感があったと教えてくれました。これも衝撃です。
大野一雄さんの舞踏に圧倒されたのをよく覚えています。それが大野一雄さんを知るきっかけでした。
…何だコレっ…と、とにかく眠たい脳味噌もスッキリ覚醒する衝撃でした。
白塗りされた震える指先から発せられるエネルギーのなんと凄まじかったことか。
右も左もわからない若い頃に見れたのは良い経験だったと思います。そしてよい先生に当たったな…とｗ