童話 原始の森の物語(9)
- カテゴリ:自作小説
- 2016/07/23 10:38:43
男は泣いてはいけないといつも言われて泣いたことのないチコリの目から大粒の涙がこぼれました。
「タキタロウさーん。ユリナを生き返らせてーーー!。」
チコリはひっしに頼みました。
「そうじゃの・・・。」
「人は愛の心を込めて何かをすれば奇跡が起こると聞いたがのう・・・。どうすればいいかはわしにもわからんが・・・。」
チコリは可愛らしいユリナをみつめました。
「奇跡を起こすには自分にできる最高のことをするのじゃ。」
チコリはちょっと考えると新鮮な空気をふーと胸いっぱいに吸い込みました。
そして満月に照らされた光に包まれているユリナを抱きかかえると、キスをしました。
それは月の光に照らされたキスです。
チコリとユリナの体がきらきら光ったようになりました。
チコリはユリナが生き返るように願い込めて新鮮な空気を口に送り込みました。
なんと!不思議なことにユリナの頬が赤味をさしてきたではないですか。
ユリナの体がすこし動き出しました。
やがてゆっくりユリナがまぶたを開けました。
「チコリ・・・。私どうしたのかしら・・・。」
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