童話 原始の森の物語(5)
- カテゴリ:自作小説
- 2016/07/21 19:38:38
空にかかる大きな虹の下に広がる大きな湖にきらきら光るさざ波が走ります。
チコリは新鮮な空気を胸いっぱいに吸い込みました。
鎧竜のペロは虹の湖の岸辺沿いを進みました。
やがて遠くの方に樽のようなものが見えてきました。
「あれがマロンおばあちゃんの家よ。」
マロンおばあちゃんの家は樽のような形をしています。
ユリナはペロから降りると家の扉を開けました。
「ただいまー。おばあちゃん。」
ユリナが家に入ると、マロンおばあちゃんが心配そうな顔をしていました。
「ユリナかい。ゲンがたいへんな熱をだしているんだよ。」
おばあちゃんは心配そうな顔をしています。
ユリナは弟のゲンに駆け寄るとひたいに触ってみました。
ゲンはうんうんとうなっています。
「どうしたらいいのかしら。」
ユリナはおばあちゃんに聞きました。
「虹の湖の崖に咲く熱さまし草があれば助かるんだがね。あそこは危ないから、取ってこれないんだよ。」
「おばあちゃん、私行ってくるわ。」
「ユリナ、あそこは危険なんだよ。」
「きっとうまくいくわ。チコリが一緒だし大丈夫よ。」
おばあちゃんは入り口に立っているチコリに気がつきました。
「おや、お友達ができたんだね。チコリさん頼みますね。」
チコリはこっくりとうなずきました。
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