らっきょう

ニュースでやってるね。

あ、漬け物の話じゃないです。

らっきょう　　落橋　のはなし。

事務所で、仲間とヤフーニュース見て、凍りついた。。

「うちの会社じゃね？」「うわぁ、杭の次は橋やっちゃったかよ」
「大阪支店じゃん、俺らの支店じゃん。。」

ってなことをやってましたら、会社からメールが来ました。

この現場は、当社とY橋梁のJV（共同企業体）です。このJVは乙型であり、当社はスポンサー会社としてY橋梁をサポートしてるところであります、詳細は、調査中ですので・・・

ってやつ。

「乙型」か。

一般市民のみなさんは、何言ってるの？「乙型。甲型JV？」
ってなりますよねぇ。

「甲型」ってのは、JV（共同企業体）として複数の建設会社がチームを組んで、現場全部をやります。当然JVの構成比率ってのが決まってて、工事の看板とか見てて、A建設・B土建・C組JVて書いて有れば、スポンサー会社がA建設でB土建とC組ってのは、「サブ」と呼ばれます。どう分けるかというと、工事費の取り分を一番多いところがスポンサー。その他はサブとなり、その金額にあわせて、自分の会社から出す、現場監督の数とか決まるんですね。

「乙型」とは、これは、まったくことなる技術を持った会社同士が組むときに多いです。
工事を半分に割って、（工区分けっていいます）工事費も半分づつに分けます。具体的に書くと財布も別々ってやつ。相手が何していようと関係ないんですね。（事務所も別々）

今回の現場は、コンクリート製の橋と鋼製（鉄でできてる）の橋が混在する工事だったので、うちの会社は、コンクリートの橋。相手の会社は鉄の橋をやると、明確に工区を分けて、お互いのやることに口出さないよ、お任せしますよ～。と工事費も半分ずつわけてます。でも共同企業体なんで、スポンサーを決めなきゃいけないので、うちがなってたのね。
で、橋落としたのは、相手会社。。。

このシステムの不思議なところは、労働災害に対するペナルティは、うちに来ずに事故を起こした相手会社だけ発生します。
ところが、発注者のネクスコは、うちと相手会社にペナルティを課すんですね。なぜかわからんけど。
ペナルティってのは、指名停止です。工事に入札できない。仕事が取れない。。。

そして、もっとも怖いのが、一般市民の反応。
あ、あの杭の不正をやった会社が、今度は橋落としたぞ！！
信用できない建設会社だ。
ブラック企業だな。

などと、言われちゃうんですね。橋を落としたのは、うちじゃないのに。
そんなJVって仕組みになってるってわからないから。

あ～。せっかくボーナスも上がったのに。。これで、また、元に戻るか。。。

なんだかなぁ～。。。いくら頑張っても、頑張っても。。。
ツキの無い会社ってこんなもんだよねぇ。。。