大正モダニズムの終焉
- カテゴリ:日記
- 2016/03/31 20:42:19
私が小さかったころ。
家族総出で百貨店に出かけるのが楽しみだった。
父は、自分が試作したガス器具の完成品を見るために。
母は。自作のフリフリワンピースで私と姉を着飾らせるために。
姉は、屋上の遊園地の乗り物と大食堂のお子様ランチを食べるために。
私は...お子様ランチの旗の収集と新しい本を買ってもらうためにw
昭和の百貨店は、かくもバラバラの目的を持つ家族を一日楽しませる。
そんな魅力と活気に溢れていたのだ。
大阪のミナミには、その昔百貨店が4店あった。
今なおナンバの玄関口にそびえるナンバ高島屋。
不幸な火災で無くなった千日前デパート。
これまた経営破綻で無くなった心斎橋そごう。
そして最後に。
ナンバで最も格が上とされた、心斎橋大丸本店。
今日のブログの主役である。
築80年を誇る大正モダニズム建築の傑作だ。
外装も美しいが、それ以上に魅力的だったのは内装。
多少の改装はあったが、その美しさは今も昔も変わらない。
...いや、変わらなかったというべきだろう。
昨年末、この百貨店は全館立替のため閉店した。
今ある内装と外装を残しつつ、平成31年まで閉店し再開店するらしい。
いくら今の外装、内装を残すといっても、レトロで重厚な大正モダニズムの傑作はこの世から消えうせる。
幼いころから慣れ親しんだ故郷の面影が、また一つ喪われる。
バカ前市長がごり押しし、現職マヌケ府知事が推奨した御堂筋イルミネーションのせいで丸裸にされた銀杏並木の残骸を眺めながら、大きな喪失感を味わっている。
大正モダニズムの内装の画像はこちら。↓
子供のころは、おとぎの国のお城ってこんな感じかな思ってた。
http://image.search.yahoo.co.jp/search?p=%E5%BF%83%E6%96%8E%E6%A9%8B%E5%A4%A7%E4%B8%B8%E5%86%85%E8%A3%85&aq=-1&oq=&ei=UTF-8#mode%3Dsearch
あれを取り壊すなんて無粋にも程があります。
ヨーロッパの人が当たり前にやってるみたいに古い町並みを大切に出来ないなんて、最先端技術の国、日本は本当にどうしちゃったんでしょう。
悪い所があるのなら修繕して大切に使えばいいのに。。。
何でも新しければいいってもんじゃないと思う。
でも、それだからこそ貴重な建物を保存してそれを売りにして頑張って欲しいところだけどね^^;