Nicotto Town



タブレット純さんを場末から応援。


まず初めに。このカテゴリで初めて記事を書きますが、「お笑い」という語は大嫌い。
喜劇役者、コメディアン、漫才師、落語家など、話芸や演技で人を笑わせる仕事は尊い。
この人たちは平安の白拍子、中世の道化、トリックスターの継承者だ。立派な方々だ。

さて。タブレット純さんを初めて見たのはテレビの昭和歌謡の番組。
40歳そこそこなのにドップリ昭和ムード歌謡にハマっていることに感心。
特殊な生い立ちというわけではなく、アナログ的な音楽鑑賞で好みが決まったらしい。

AMラジオやレコードから音楽に入ったというのは、この方の世代では少数派だろう。
この鑑賞法は『耳』が鍛えられるという気がする。映像という余計な情報はアト。
昭和歌謡の本質を、イメージではなく『音楽』として体感してる雰囲気が漂う。

マヒナスターズの最後のメンバーってトコもスゴイですね。
ムード歌謡のグループは、売れないバンドマンと接点・類縁性がタクサンある。
こうした現場を見てきたことも、彼の強みの一つではないかしら。

嫌う方もいるが、デレデレ続く彼のトークも素晴らしい。
自分の好きなものの素晴らしさを、歴史的な経緯を踏まえて説明しようと常に努力する。
話し方の拙さは誠実に繋がり、脱線は「より詳しく伝えたい」という熱意に通じる。

流しの歌手的な、声帯模写二歩手前の声色も好ましいですね。
あれはパロディ要素というより、先人への敬意の現れだと思ってます。
プレイヤー的感覚とでもいいましょうか。節回しも玄人筋にウケるのではないか。

超高齢社会に出るべくして出てきた芸人という位置づけで、あちこち出ているが、
この芸風は一般的なバラエティ向きとは思えない。美川や美輪と組ませたらどうか。
(介護施設回りやらせたらメチャクチャ稼ぐかも。彼の市場価値は高いと思う。)

彼に好感を抱く理由の一つには、ドサや場末をくぐった結果の柔らかい雰囲気もある。
女性的対応ってのは、流しの刹那的客商売を続ける奴の共通財産である。
妙な話だが「お、頑張ってるね、ニーチャン!」と言ってねぎらいたくなる。

凄い才能で革新的な物を生み出すタイプのクリエーターではない。
だが、歴史を知り、現状を知り、良さや意義を伝えるのは『プロ』の資質である。
彼には好きなものを存分に語る、若き語り部としての場を与えてやってほしい。

……埋もれている名曲や珍曲をホントに上手に紹介してくれますね。
あと、時代劇や時代小説の方面の知見を加えたら、無敵になるかもしれない。
がんばれタブレット純。この人はイロモノではなく正統な芸人たりえると思うのです。

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2016/02/18 15:27
>もみじさん

あら、お婿様は残念でしたというべきか、タブレット純と同格であることを讃えるべきか。
彼の芸は聴き手側に『知識』を要求している点で、伝統芸能の系譜に連なると思うのです。
落語的な考えオチも散見されるので、この方面を捨てずに続けていただきたいです。
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2016/02/18 14:17
タブレット純さんはじわじわきますね〜!
R-1グランプリでは惜しくも3回戦で敗退してしまいましたが。
残って欲しかったなぁ〜、2回戦追加合格しただけに。
もみじさんやけに詳しいって?
はい、婿殿も3回戦で惜しくも敗退しましたので^_^;



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