デヴィッド・ボウイの私的総括
- カテゴリ:音楽
- 2016/01/11 17:37:53
訃報に接し、DVDで『ジギー・スターダスト』を観ております。
この人が中心となったムーブメントは数々ありますね。
ボウイに関し、個人的に凄いと思った部分を列挙してみましょう。
1、トランスジェンダー的ビジュアル
これは物凄く大きなものだった。日本なら丸山(美輪)明宏である。
ボウイなかりせば、フレディ・マーキュリーもボーイ・ジョージも出なかっただろう。
性的マイノリティを牽引したイコンとしての音楽家だったのは確かでしょう。
2、真のプログレッシブ性
様式愛ではなく、プログレッシブな姿勢を常に持っていたのも凄い。
ジギー期だけでなく、『ヒーローズ』『レッツ・ダンス』あたりの音像も先鋭的だった。
ティン・マシーンでの演奏もヒップ。坂本龍一と繋がった理由も納得する。
3、絶妙に飛翔する曲を書くソングライター
『すべての若き野郎ども』がボウイの曲だと知って、驚きつつ納得した。
歌詞の各部にジャン・ジュネ的退廃が匂い、でも現実と遊離してはいない。
地に足の着いた『ぶっとび』加減が絶妙、コードのひねくれ進行も粋。
4、演劇的ヴォイス
シンガーとしての基本にシアトリカルな要素が強い。それが魅力のひとつ。
ピーター・ゲイブリエルほど細くなく、イタリアほど甘くもない。やはりイギリスだ。
声量がある人ではないが、朗々と響く。ドラマを歌っているからだろうか。
ボウイは『妖しい』という表現の似合うミュージシャンでした。
いかがわしい、と言い換えてもよい。危険な香りがロックの粋に通じる。
ロキシーミュージックやジャパンのメンツが追悼ライブやるんでしょうね。少々観たい。
ボウイの追悼プログラムや談話が色々でてきましたが、ジギー期の衝撃を語る人が多いようです。
背徳的なドラマツルギーが魅力で、構築性が一部のプログレと被りますよね。
あと、アリエル・ベンダーやミックロンソン等、スパイダーズ・フロム・マーズのイカガワシイ演奏も良いのです。
昨日はプログレ好きの仲間と某所で音楽を聞いていたのですが 「デヴィット・ボウイが癌で亡くなったらしい」と聞いて ビックリするやら 胸にぽっかり穴が開いたような気がするやらで本当に寂しくなりました
ニューアルバムも出たばかりだったみたいですね
まだまだ若かったのに本当に残念です
ご冥福をお祈りいたします