ヤンキーに絡まれた！ ２０１５ （その１）
- カテゴリ：日記
- 2015/06/13 22:12:40
「ああ、もう！ 高校生にもなって、学校で 七夕祭りをやるだなんて！」
「よう！」
「しかも、今年は商店街とコラボするって？ 受験で忙しいこの時期に、なんなの！」
「ちょっと待てや！」
「２年生に任せちゃおうかな？ 丸投げってやつ？ｗ」
「やい、コラ！ そこの ちびメガネ！」
「え？ 僕のこと？ 僕、ちびメガネじゃなくて、セイジ（聖司）っていう 立派な名前があるんですけど」
「ああ、この間、決めてもらったやつな！」
「え？ 生まれてこの方、セイジ って名前ですケド？」
「はぁ？ 口答えしてんじゃねぇぞ！」
「あ・・・。バラキ（茨木）君。 久しぶり 」
「あ・・・。じゃねぇ！ 早く気付けよ、コラ！」
「ご、ごめん。ちょっと考え事してたから…」
「そんなんで、電柱にぶつかったり、ドブに落ちたりすんなよな！」
「あ、ありがとう。 バラキ君って、相変わらずやさしいね」
「ば、バカヤロ！ 不良に向かって、やさしいね とか言うな！ それと！ 俺を見たら、もっと怖がれや、コラ！」
「あわわ、メリケン高校一番の不良！ ば、バラキ君～！ ヘナヘナ～ （棒読み）」
「バラキ君じゃねぇ！ これからは、バラキ大統領と呼べ！」
「え？ なんで、大統領なの？ ねぇ？」
「うるせぇ！ いちいち口答えすん 」
「よっ！ 大統領！」
「ば、バカヤロー！ 軽々しく呼ぶんじゃねぇ！」
「なんなの、もう！ 呼べって言ったり、呼ぶなって言ったり」
「うるせー！ TPOをわきまえろ！」
「意味わからないし…。 それで？ バラキ君が なんで僕の高校の前にいるの？」
「それはだな…」
「あ、わかった！ 女子でしょ！ バラキ君の高校って男子高だから、かわいい女子を探しに来たんでしょ？」
「はぁ？」
「そ、それとも、男子？ かわいい男子を探しに来たとか？」
「アホっ！」
「じゃ、じゃあ、僕？ 僕に用があって来たの？」
「まあな」
「それじゃ、こんなところで話してるのもなんだから、向こうの木陰で話そうよ」
「おう、それはいい考えだな」
「ねぇ、バラキ君 聞いてよ！ うちの学校、今年の七夕は商店街とコラボして、仙台の七夕みたいに盛大にやるなんて言っててさ」
「はぁ？ なに夢みてぇなこと言ってんだよ！」
「でしょ？ だから、せいぜい平塚の七夕くらいにしよう って、僕は言ったんだけど」
「お前らには、それも無理だ！ 深谷の七夕にしておけ！ 深谷の！」
「え？ どこなの、そこ？」
「って、そうじゃねぇ！ そんなことを話に来たんじゃねぇ！」
「あ、そうだった。 勝手にしゃべっちゃって、ごめんね」
「まぁいい。 それより、お前らの高校、国体には出るよな？」
「え？ 国体？ あ、テニス部がね 」
「そっちの国体じゃねぇ！ 俺が言ってるのは、喧嘩国体の方だ！」
「ああ、そっちの 物騒な名前の方ね…」
「そうだよ！ そっちの国体しか眼中にねぇ！」
「そんな国体、誰かの作り話かと思ったんだけど、ちゃんと埼玉で行われるようだし…」
「しかも、主催者が 文部科学省な！」
「そ、そんなことって、ありえる？」
「ついに、ケンカもスポーツとして認められたってことだぜ！」
「そ、そんなぁ…。 ケンカがスポーツ？」
「おぅ！ これで２０２０年の東京オリンピックの正式種目になること 間違いなしだぜ！」
「ど、どうなってるの？ この国は！」
「で？ お前らの高校、まさか辞退したりしてねぇだろうな？」
「何かの間違いかと思って問い合わせたら、正式に申し込んであるって言うし。 生徒会で話し合ったら、乗り気な人も かなりいるし…」
「だろ？ だから、お前らの高校も出場しろ！ 記念すべき第一回だぜ！ もしかしたら、今年限りかもしれねぇし」
「そうなることを願います。 と言うか、今年も台風とか来て中止になればいいのに…」
「な、なに ネガティブなこと言ってんだよ！ せっかく ２１世紀枠で出場できるんだから、喜んで参加しろよ！」
「２１世紀枠って…。 高校野球じゃあるまいし」
「うるせー！ つべこべ言ってねぇで、参加しろー！」
「僕は参加することは反対なんだけど、参加したそうな人がかなりいるから、『喧嘩国体に参加しても委員会』を 立ち上げて、参加するか否かを話し合うことしたんだけど」
「時間の無駄だぜ！ って、シャレか？ その委員会？」
「そしたら、僕は生徒会長だからって、無理やり議長にさせられて…。 賛成も反対も言えなくなっちゃったの！」
「へへへ、 口封じされたか！」
「週明けに委員会採決で決めることになってるんだけど、どうなることやら…」
「もし反対票が多くても、議長の独断で、参加を表明しちまえよ！」
「そ、そんなことできないよ！」
「なら、メリケン高校のバラキ大統領と約束しちゃったから、とかなんとか言えばいい！」
「そ、そんなの民主的じゃないよ！」
「ふん、多数決だけが民主主義じゃねぇぞ！」
「そ、それもそうだけど…。 とにかく、うちのヒノモト高校には校則９条があるから、」
「ふん、アメリカ押し付けの校則だろ！」
「え？ そうなの？」
「違うのかよ？」
「違うと思うけど…。 とにかく！押し付けだろうと何だろうと、校則９条に暴力は いけないって書いてあるから、」
「暴力じゃねぇし！ スポーツだし！」
「そんなの、こじつけだよ！」
「うるせー！ 何だっていいから参加しろ！ クーベルタン男爵だって『参加することに意義がある』 って、言ってんじゃねぇかよ！」
「それは、スポーツの話でしょ？」
「だから、スポーツだって、言ってんだろ！」
「と、とにかく、そんな危ない大会に、うちの学校の生徒を参加させることはできないから」
「危なかねぇって！ もし、万が一 危なくなったら、俺らが守ってやるし！」
「あ、そうか、バラキ君の高校も参加するんだっけ」
「あたりまえだ！ 俺ら不良校が参加しなくて、誰が参加すんだよ！」
「そうかぁ、バラキ君も参加するのかぁ…。 って、危ない危ない。一瞬、安心するところだった」
「だから、安心していいんだって！ ほら、安心して胸に飛び込んで来い！」
「わーい！」
「おい、コラ！ ベタベタして来んじゃねぇ！」
「なんなの、もう！」
「よし、そうと決まったら、お前らの高校の生徒１０人、早めに選んでおけ」
「あ、そうか、団体戦なんだっけ」
「おう。 でも、ただの団体戦じゃねぇ。 気の合いそうな他の高校一校とチームを組む、いわゆるタッグマッチって やつだぜ！」
「うん。 でも、うちの高校と組んでくれる高校って、あるのかなぁ…」
「だから、俺らの高校が組んでやるって！」
「え！ いいの？ うちの高校、普通高校だから、そんなに強い人いないけど…」
「安心しろ！ お前らの高校に強さは求めねぇ！」
「え？ そうなの？」
「おう。 その代わり、足が速いやつを集めろ！」
つづく！
バラキ君とセイジ君の二人は、昨年のブログにも登場しています。 興味がある方、すっかり忘れてしまった方は
↓こちらをどうぞ
ヤンキーに絡まれた！ ２０１４ （前編） （2014.06.27）
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=610852&aid=56232854
ヤンキーに絡まれた！ ２０１４ （後編） （2014.06.28）
http://www.nicotto.jp/blog/detail?user_id=610852&aid=56233208
新国立競技場は、建設費がべらぼうですよね。
果たしてそれ以上の収益が得られるのか、疑問です…。
お察しのとおり、今国会に多少 かけています。
実際のところ、どうなりますかね…。
最悪の事態に ならなければいいですけど。
一話一話が長くなってしまったので、時間がある時にでも
読んでみてくださいね （ｏ´∀｀ｏ）
やっぱり喧嘩国体って位だから場所は国立競技場でしょうかね・・・
お金の問題ばかりだし今更屋根をつけるつけないで揉めてるし＞＜
何のために壊したんだか・・・
学生の頃は足の速い人は必ず体育祭のリレーの選手に選ばれてたなぁｗｗ
クラス対抗リレーは燃えますよねぇ体育祭のメインですし学生の頃はハラハラ┣¨‡┣¨‡でしたぁ。
「週明けの採決」とかは今国会で揉めてる安全保障法案みたいですし
「憲法9条が暴力」って所もまさに今の国会の問題にかけてあるんですね
総理の○部晋三さんが強行突破して無理くり採決してしまいそうな感じもしますし
どうなることやらですよねぇ＞＜
また今度ゆっくり拝見しに参りますねぇ○┓ﾍﾟｺﾘ
（ｏ´∀｀ｏ）ﾆｺッ
前回は一年前に書いた話でしたからね、忘れてしまうのも無理ないです ＾＾；
そうです、そうです 「面白くやんわり風刺」 まさしく それを心がけているのですが、
今回は、かなり難しいです。 シャレにならない現実を、シャレにしようとしているから
ですかねー ＞＜
つづきは もうしばらくお待ちくださいね～
校則９条は、全国的にもめずらしい 平和的な校則らしいですｗ
続きをお楽しみに～と、言いたいところですが、少し手こずっています ＾＾；
最終話は書き上がっているんですけどね
素直に木陰に行って、七夕のアドバイスまでしてみたりｗ
今の社会を面白くやんわり風刺してる感がとってもイイですね♪
つづきが気になります(*^_^*)
足が速いやつって、何を求めてるんだろう
続きが気になるｗ
木陰に誘われて素直についていくバラキ君に密かにウケましたｗ