Nicotto Town



21年前のこと・・・


小中学生のころは、時々叔父について、落語やミュージカルを見行くのが、好きでした。
記憶に残るのは、劇団四季の「エビータ」!
ガイド的な役割で現れる、市村正親演じるチェ・ゲバラに憧れたものでした・・・

そして

1988年10月
まだ学生の頃でした。
友人と遊びに出た帰り、通りかかったあるテント・・・・・

そこは、劇団「新宿梁山泊」の第4回公演 「アンモナイトクエスト」ー遠く雷鳴の聞こえる夜ー上演のため、自由が丘駅そばの東急線路脇の広場に作られたものでした。
まだ、アングラ芝居に免疫のなかった僕らは、なにか胡散臭く、でも少しサーカスのようなその佇まいに、妙な期待感を抱きつつ、中に誘われていきました、

内容はうろ覚えですが、確か・・・・
自殺をした少年を探す、黒い帽子とコートを着た男が、夢の中のような歪んだ家並みの町を彷徨うスートーリーだったと思います。

衝撃的に残っているのは、その、現代にも通ずる、「唐組」のような純アングラテント芝居の物語ではなく、後半の山場におこった、演出の妙技!

物語はクライマックスを向かえ、舞台中央の一段高いところで、黒コートの男が叫んだ瞬間!舞台の1番奥の壇張(普通の劇場では、セット裏の外壁)が横に引き寄せられ、外が丸見えになったかと思うと、轟音とともに、次々と光が横切っていったのでした!

それは、テント裏の線路を走る、東急電鉄の車両です。
普段、踏み切りで見ている、普通の風景・・・・ただ、通常の電車が、夜間、通り過ぎて行っただけの事でしたが、絶妙のタイミングで、ほんの7~8mだけを切り取って、舞台のセットに組み入れた演出!!

なにも考えられず、ただただ、鳥肌が立っていたのを覚えています。

それからずっと、芝居を見ることが大好きになったのでした・・・・




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