どうして私の邪魔をするの?2
- カテゴリ:自作小説
- 2015/06/11 22:55:15
「レヴァテを感じる」と、レティは言う。
「どこ?どこへ行けばいい」
「このまままっすぐ」
「わかったわ」
「いいの?戦うことになるよ」
「リーザと戦うわ。そしてリーザを取り戻す」
マリアはそれだけ言うと飛び出して行った。
「親友。いいものね」と、レティは言う。
レティも後を追いかける。
渓谷の斜面を登り、エメラルドグリーンの泉、ラッセルの泉に来た。
「リーザ!」と、マリアは叫ぶ。
「・・・」リーザの目は青色から赤色へ変色している。
「リーザ、待ってて」
マリアはリーザに近づき抱きしめる。
リーザはドレスを着たまま泉の水で濡れている。
「・・・」リーザは片手の短剣でマリアの腕を刺す。
「リーザ、目を覚まして」
「・・・」再び、腕を振り上げ、今度は背中を刺そうとして止まる。
「レヴァンティン」と、レティは叫ぶ。
赤き輝きの糸が二人を貫く。
「レヴァテは何も裁かない。壊さない。ただ貫くだけ」
「マリア・・・」と、リーザは言う。
「リーザ」
「マリア、腕・・・ごめん」
赤き輝きの糸は二人を包み込む。
「レヴァテは貫いたモノを元へ戻す」
赤き輝きの糸に包まれた球体をレティは笑顔で眺めた。