妊婦授乳婦薬物療法研修会
- カテゴリ:勉強
- 2015/05/24 23:47:08
今回は、新生児と授乳婦が中心。
まずは、新生児のビタミンK不足による出血予防。
ビタミンKは胎盤を通過しにくいため産まれてきたときには新生児体内の備蓄が少ないことと、母乳にも含まれる量が少ないため、内出血を起こすことがある。
3ヶ月までは皮膚、それ以降になると頭蓋内での内出血を起こし、頭蓋内出血は予後が悪い。
予防するには、ビタミンKのシロップを定期的に飲ませること。
海外には筋肉内注射を推奨している国もある。
単回投与の効果を比較すると、筋肉内注射の効果は98%で、経口投与は80%。
筋肉内注射をして泣き叫ばれてしまうよりも、多少効果が落ちても経口投与の方がいいかな。
授乳婦については、添付文書上授乳を避けるようになっている薬が多いものの、実際の効果や乳児の吸収量を考慮して、授乳の可否を決めるべきである。
大抵の薬では、乳児が吸収した量が、母親が服用した量の1/10以下であれば実質的に問題は無い。
ほとんどの薬は1%未満であるため、作用・副作用を考慮して授乳の可否を判断する。