Nicotto Town


✪マークは作り話でし


✪ 迷子の魔法使い (後)

今、魔女は高いビルを見ています。
たくさんの窓たちが、彼女をあざ笑うかのように見下ろしています。
角ばった四角い顔はまるで怒っているようにも見えて、
魔女は指先をビルへ向けました。
バーン、バリッ。
とつぜんに長い緑色のつるがビルに巻きつき、
あっという間に高いビルをおおいました。
花も咲きはじめました。
バラのような大きな赤い花が、
ハチミツのような甘い香りを放っています。
小さな魔女は声をだして笑いました。
でもすぐに、さびしそうな顔に戻りました。
大きな街をさまよう小さな魔女、道に迷ってひとりぼっち。
青いスモックにはだしの魔女は、寒くて凍えそうです。
子猫があわてて走り寄り、
はだしのピンクの色のかかとに飛びつきました。
小さな魔女に今、友達ができました。
子猫が後ろからついてきやすいように、
ホウキを引きずって花の道を残しながら歩き続けます。
小さな魔女が時計台を指差すと、大きなモミの木になりました。
そして、時計番は白いフクロウになって夜空を飛んで行きます。
フクロウは風のように早く飛び、
丘の上に高くそびえる真っ黒いお城に着きました。
窓のところにはほっそりとした魔女が、
疲れた顔をして夜空を見つめていました。
「いったい私の大事なあの子はどこにいるのかしら?、
また探しに行かなくちゃ」
「ホーホー」とフクロウが鳴きました。
「街に小さな魔女がいて、街中に魔法をふりまいてますょ。
朝になったら驚くでしょうね」
お母さん魔女は、ホウキに乗って空へ飛び立ちました。
霧でかすんだ街を一生懸命に見下ろしました、
はるか下の方に小さな魔女の姿が見え隠れしています。
通りを走るその後ろ姿を、子猫が追いかけています。
お母さん魔女は空から降りてきました、
そしてお店の前に着地しました。
小さな魔女と子猫は足を止め、お母さん魔女を見つめました。
「まぁ」とお母さん魔女は言って、柔らかいあたたかい声で言いました。
「私の大事な子・・・・迷子の小さな魔女ちゃん」
お母さんが両手を広げると、小さな魔女はかけよりました。
もう迷子なんかじゃありません、
魔女は魔法でいっぱいの街を見わたし微笑みました。
「このままにして置きましょう、みんなの明日の楽しみにね」
魔女が娘を自分のホウキに乗せると、
子猫がびょんっと乗っかりました。
丘の上に高くそびえる城に、夜の闇のように真っ暗な窓に向かって。
ふたりの魔女と子猫は、そこでずっと幸せに暮らしたということです。
次の朝、人々が目を覚まし。
働きに出かけると、街は花であふれかえっていました。
そして、たくさんの笑い声が響き合いました。

アバター
2014/12/11 05:04

また失礼します。

本当は書きたかった本音。
最後 二行・・・めでたしめでたしで読み終えたい気分と
都会の喧騒が寂しく感じるって気分と

ちょっと? 大分か?w 外れるけど
どっちが。、何が・・・自分に必要で
「めでたしめでたし」となれるのかん?って
考えちゃった・・・わ。

アバター
2014/12/09 12:29
あったまるお話。
HAPPYはいいですね^^
アバター
2014/12/09 04:59

そうそう!
大きなもみの木は
ネオンを背負って今夜も
寂しい誰かを癒やしてくれてるのかなぁ〜^^

ほらっ聞こえる。
がっっはは〜〜って笑い声。

アバター
2014/12/08 20:50
かわいい迷子の魔女ちゃん素敵な子猫のお友達と一緒に
優しいお母さん魔女のほうきに乗っかって無事お城にご帰還ね。
小さな魔女の小さな冒険ほっこり癒されますね~^^
アバター
2014/12/08 17:58
幸せになってよかった^^
アバター
2014/12/08 14:33
お母さんに会えてよかった^^
子猫ちゃんも一緒に行けて良かった^^
アバター
2014/12/08 09:21
迷子の子供の魔女さん、よかったです^^

素敵な魔女母娘ネ。
ずっとずっと幸せが続きますように・・・*^^*
アバター
2014/12/08 03:55

さっすがぁ〜〜! ブラボ^しゃん!!

心がホクホク唸っています
温かいまま・・・おやすみなさい!^^



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