Nicotto Town


ヤツフサの妄想


地球で最後の男


邦題:地球で最後の男
原題:DARK HEAVEN
ジャンル:SF
映像時間:82分
制作国:アメリカ合衆国
制作年:2002年
言語:英語
字幕:日本語
吹き替え:日本語
発売元:ニューセレクト

ヤツフサ度
脚本: ★ ★ ☆
俳優: ★ ★ ☆
演出: ★ ☆ ☆
音楽: ★ ★ ☆
覇気: ★ ☆ ☆
結末: ★ ★ ★
お馬鹿:☆ ☆ ☆
お色気:☆ ☆ ☆
難易度:★ ★ ★



これほど酷いパッケージ詐欺は久しぶりに見ました。 ( ̄△ ̄;)

最初に書いておかないといけない事は、パッケージを見てはいけない。

そしてこの映画よりも先に“未来世紀ブラジル”と言うSF映画の中でもカルトの

部類に入るであろう作品を先に見ておかねばならないと言う事かもしれません。

どう考えてもこの映画のタイトルは“ダーク・ヘブン”そのままで“地球で最後の男”

と言うタイトルにそっくりな古典SF“地球最後の男”とはまったく関係ないですし、

“地球最後の男”を2007年にリメイクしたウイル・スミス主演の映画

“アイ・アム・レジェンド”を見てしまった人がこれを見ると、余りにも昭和臭いと

言うか、考え方が180度違う物語にガッカリする事間違いなしだからです。



ストーリー(パッケージに書かれているもの)


それは異星人の侵略か?

黙示録が予言した最後の審判か?


警官のガブリエルはある日、何者かに襲われ気を失ってしまう。 彼が意識を取り戻し

た時、世界は一変していた。 街からは人の姿が消えうせ、時計は逆に回転し、ラジオ

は非常事態宣言を告げている。 現れては消える謎の黒マントの男の正体は? 人々の

亡骸に刻まれた、不気味な刻印が意味するものは? ガブを繰り返し呼び続ける、亡き

妻アマンダのイメージ。 その幻影を追った彼は、町の教会に向かう。 そこには光に

満たされた“天国の門”があった。 門に入ろうとするガブの前に立ちはだかる、

黒マントの男。“エンジェル”がその姿を現したとき、さらに恐ろしい真実が明らかに

なる!!



パッケージを見てはいけないと書いておきながらパッケージのストーリーを書いて

ごめんなさい。 <(_ _)>


物語は上のパッケージ裏の説明で全てです。

が・・・

言いたい事はわかります。

落ちのせいでストーリーの説明が出来ないからこう言う話ですよと、まるで違う物語の

“地球最後の男”の様な切り口で書いてあるのです。


間違えないで下さい。


これは“地球最後の男”であって“地球最後の男”ではないのです。

しかもパッケージ裏のストーリーにもありますが、ラジオは非常事態宣言を流して

いますし、謎の黒マントの男も出てきます。

そう、地球最後の男だったら、地球最後の人類の男性であって、ラジオを放送する

男性も居なければ、謎だろうと何だろうと男は居ないはずなのです。 (゚言゚)

全然最後じゃねぇ! Σ(゚Д゚;;)ノ

物語りも誰かに襲われる前に謎のシーンが入ります。

さらに、その謎のシーンを補うように物語の途中でフラッシュバックの様に過去の回想

シーンがダラダラ予告無しに入るので、パッケージを見てから視聴すると、とんでもなく

中弛みし、映画自体を見るのが苦痛になると言う代物。

正直B級好きで、他の方が「クソ映画」「駄作」と呼んでいるものでも、どこか面白み

があるのではないかと、ジャンク屋を廻る様に見ているヤツフサでも1回目これを全部

見る事がとても苦痛でした。

それほど映画の構成自体が、何か一つでも目を引いて夢中にさせる要素が少ないから

でもあるんですが、1度見たらオチが解っているし2度もだるい思いをしたくないと

言う事から、ヤツフサ的ヒネクレ目線とブログの為の2度見が無い以上、そんなに無理

して作品への理解を深める意味も見出せないので、言うまでも無くほとんどの方の

ブログで酷評されています。



で、ここまで酷く書いておいてなんですが、ブログの為に色々調べた上で2度目を見た

後の感想は「割と面白いかも知れない」です。

1度目はただ何も考えずに見た結論「これはヤツフサでもダメだと思う」でしたが、

ブログネタにするため下調べをして、悪口だらけの批評の中に、1つだけ褒めていた

ブログに書かれていた「28日後を思わせる」と言う言葉に引っかかり、ヤツフサも

映画“28日後”と、その続編の“28週後”を見ていることから、この人の言いたい

事は解るけど、ヤツフサはもっと何か違う・・・ あっ! “未来世紀ブラジル”か!

と思って2度目を見たら、割と面白いかも? と言う結論に至った訳です。

そうした経験を踏まえて、あえてパッケージのストーリーを無視した場合、ヤツフサ

がパッケージを作るとしたらこのようになります。



注意:ネタバレなので見たくない人はこの先を読まないで下さい。



警官のガブリエルはある日、自殺した。 彼が拳銃をこめかみに当てて引き金を引いた

瞬間、死神の様な顔の黒いローブを着た男に襲われたような感覚を覚えた。 そして、

彼の意識が戻ったとき、世界は一変していた。 見慣れた街からは人が消えうせ、

パトカーはランプがついたままエンジンが掛らず、なじみのバーには友達の車の鍵や

財布や上着が置きっぱなしで居なくなっていた。 時計を見ると秒針が逆回転し、

街は人々が生活して居た痕跡を残したまま、数時間見回っても死体すら見つからない。

ようやく街の中で見かけた黒いローブの男を追いかけて教会の前に辿り着いたとき、

事故を起こしてとまっている囚人護送車の中でラジオが鳴っている事に気がついた。

「皆さん非常事態です、家の外には出ないで下さい。 原因不明の何かによって人々が

消えています。 宇宙人の侵略かも知れません。」 そう言うとラジオの声も止まって

しまった。

何が起こっているのか?

本当に宇宙人の仕業なのか?

近くの建物に入るべきか?

自分は自殺したと思ったけど、もしかしたら宇宙人に襲われて途中で自殺を止められた

のか? だとしたらどうして自分以外の人々を消したのか? 先程から聞こえる妻の

声は何処から聞こえるのか?

何も解らないまま教会に避難しようとすると、中には黒いローブの男が見え、神父が

教会の外に締め出されており、周りには囚人の死体が転がり、額には謎のしるしが焼印

されていた。

教会の扉は閉ざされ、死神の様な顔をした黒いローブの男がうろつき、偶像の様な

エンジェルが現れて生き残った囚人を殺して額に刻印を押している。

そして思い出して来たのだ。

やっぱり私は自殺して死に掛かっている。

そしてここはあの世とこの世の境目で、妻は天国にいるが自分は天国にいけないで

さまよっているのだと。

彼が天国の門を通れなかった理由は1つ。

神様が禁じた行為「自殺」をしたことだ。

ガブリエルはこうして、天国の扉に入るための贖罪の方法を探す事にしたのだった。




うーん、これでいいと思うのですが、見ての通り地球で最後に生き残ったと言う話とは

まったく違うし、これを知っていれば確かに見やすくなり、エンディングの解釈も

しやすくなるのですが、はたしてここまでして見るような映画かどうかは解りません。

ヤツフサ的には「未来世紀ブラジル」同様にカルト的要素が高すぎる映画だと思い

ました。



間違って読んでしまった方は面白くなくても “いいね♪” を押して下さると

心の凹みが少なくてすみますのでお願いします。






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