ドイツとカメラとチョコレート
- カテゴリ:日記
- 2014/10/19 10:29:20
あー、頭の中がカメちゃん(カメラ)に支配されてしまいました。
もう一つカメラに関するバカ話を書いちゃおう。
こちらは骨董趣味濃厚でございます。
私の所有するカメラの中で一番のお気に入りは、
1938年製(レンズの番号から特定できちゃうんです)のドイツ製、レチナという子です。
レンズ部分を折りたたんで収納できる(蛇腹カメラとかスプリングカメラとかいうらしい)。
調子の悪い部分も多々あるのですが、
自分でイジルのは勿論、修理にも出したくないのです。
その理由は……1938年という時代にございます。
このカメラを作ったのは、ドイツ・コダックという会社。
1938年っていったら、ナチスドイツの全盛期、ポーランド侵攻直前ですよね。
その時代の空気を、未だに内部に留めているかと思うと……色々想像しちゃう。
作業員はナチの腕章つけてたのかな。それとも反ナチのシンパかな。女性かな。
出荷前のチェックでこのレンズを通して検査員が見たのはどんな風景だったんだろう。
白ペンキで殴り書きされたユダヤの星? ヒトラーユーゲントの少年?
当時は外貨稼ぎの輸出品だと思うけど、どこに売られたのかな。
いやいや、国内で使われ、戦後に接収されたのかしら。
敗戦直後のドイツ人が生活のために米兵に売ったのかな。
革ケースには1950年代のアメリカの業者の押印がある。どんな経緯なんだろ。
丈夫な麻糸でケースの縫い目を補修している。こりゃ愛用された証拠だな。
ストラップも丁寧に補修してある。奥さんがやってくれたのかもね。
……こんな妄想が止まることなし。使うよりも撫でさするほうが多い。
なんたって76歳のカメちゃんですからねー。寒いとゴキゲン斜めです。
あ、実用もしてますよ。有名なレンズがついてて、スンバラシイ写真が撮れます。
ドイツではローライ、ライカとコンタックスあたりが有名ですね。
これらは未だに大変お高いので手が出せない。(ローライの安物だけ一時期所有)
とくにライカ様、一度は触ってみたいものです。もちろん戦前のフィルム機を。
ある日よく行く輸入食料品のチョコレートの棚で発見した。
「ライカ」というブランドのチョコレート、スペルもおんなじ。おっ! 買うか?
……しかし見送り。その理由はイタリア製だったから。バカは瑣事に拘るのです。
おおお、確かにカメラ・ドイツ・チョコだ。偶然の一致ですね。
私もチョコといったらハーシーの板チョコとキスチョコの世代です。今よりお味が濃かった気がします。
輸入商の方から珍しい品物を頂くというケースもありました。
パーカーの万年筆、米国製果物の缶詰、ダンヒルやデュポンのライター、ゾリンゲンのペーパーナイフ……
当時転がっていた舶来品の数々、だいたい頂き物だったみたいです。
父が生まれた東京・大森の山王界隈はドイツ人が多く居留。
祖父の知人が輸入商だったのでよく海外のお菓子を貰う。
そして祖父の仕事がカメラ関係の商社でした。
ね、カメラとドイツとチョコレートでしょ^_^
チョコレートはハーシーのキスチョコだったそうですが。