Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


『悪童日記』を見てきました。


アゴタ・クリストフ原作
『悪童日記』がついに映画化されました。
Le Grand Cahier(原題:大きな帳面)

私がこの作品を知ったのは、
1994年の劇団木冬社の上演です。

その後、
小説を読み、
続編も読みました。

そして、
今回ようやく映画が
日本で上映の運びとなったので、
今日、見てきました。

すでに私は
話のあらましを知っているので、
今回の映画鑑賞は、
それぞれのエピソードを
スクリーン上で確認していく見方になりました。

ですので、
それほど大きな衝撃ではなかったのですが、
この物語の凄さは、
双子の子供たちが、
過酷な現実の中で生き残るべく、
自分たちだけの独特な行動倫理を作りあげ、
その倫理に従って、
自らを律し、鍛え、
大人たちの世界に抵抗し、
生き延びる術を冷徹に遂行していく姿です。

彼らは父をも自分たちの計画の犠牲とし、
父の屍を踏み越えて、
一人は国境を越え、
一人はこちら側に残る。

なんのために?

強くなるために。
強くなって生き延びるために。
この大人たちの不条理な世界の中で…。

小説を今、
読み返してみましたが、素晴らしい。

各章はわずか4頁程度、
日記文の飾らない叙述で、
ざらついた世界での出来事が一つ一つ記されていく。

涙一つ流すことなく…。

アバター
2014/10/19 21:33
>うとうとさん

おおお~、
『悪童日記』を読んでいるとな。
それはそれはお目が高い!

私は芝居と小説があまりに面白かったので、
今回の映画はそれほど衝撃的ではなかったのですが、
でも、見ておく価値はあります。

双子の美少年を映像で確認するだけでも…  ☆\(ーーメ)
アバター
2014/10/18 18:11
『悪童日記』は出版と同時に読んで、すごい衝撃を受けた記憶があります。
続編にあたる『ふたりの証拠』『第三の嘘』も一気に読みました。
映画も気になっているのですが・・まずは小説を読み直してみようと思います。



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