ドラマ【金田一少年の事件簿N】
- カテゴリ:テレビ
- 2014/09/14 16:38:01
【感想】これはつい最近(といっても1~2年前ですが)に発表された20周年シリーズのうちの1作品なので、原作好きな方なら記憶に新しい方も多いと思います。また、洋館が舞台のクローズドサークルミステリーという、いかにも金田一少年らしい作品で、印象にも残りやすいですね。なので私も大体の内容は覚えているのですが、原作を知らない方のために、原作との相違点をいくつか書いておきましょう。まず1つ、薔薇十字館に偶然居合わせるのは、原作では真壁ではなく、はじめと美雪にとっては顔なじみですが、シリーズでは初登場の不動高校の若い女性教諭でした。なので、お風呂のシーンでちょっと映った真壁の背中の左肩付近にある十字の痣は、女性教諭の場合、掌にありました。もう1つ、最初の晩餐でローゼンクロイツからのプレゼントが、ドラマでは白い石膏か何かで出来たデスマスクでしたが、原作ではもちろん生首(゚∀゚)! 今の時代にしてはわりと残酷なシーンでも何とか再現してきたNシリーズですが、さすがに生首は無理だったらしい…。MOZUならやってたでしょうけどねw なので、あのシーン以降、デスマスクごときであんなに招待客たちが動揺し、雨の中をおして帰ろうとしたのを不思議と感じた方もいらっしゃるでしょうけど、本当は生首だったからなんですね。それともう1つだけ、登場人物が少ないです。実はこの原作にいたもう1人の登場人物は、生首を見せられてから館から逃げ帰ろうとし、バラのトゲに塗ってあった毒に触り、死んでしまうのです。つまり本来の第2の殺人はこの未登場の人物でした。が、大したトリックのない殺人だったため、省略されたのでしょう。おかわいそうにw あとヒントをいくつか。まぁドラマをよく見ていれば、注意点の時画面がワイプされ、黒い枠に囲まれ「How done it?」とか「Who done it?」などと書かれているため、わかりやすいとは思うのですが、今回のトリックはドラマではちょっとわかりづらいものとなっています。というのも、2つの殺人事件ともに、館の構造が重要なポイントになってくるからです。ドラマ中に館の見取り図や、3D化した映像などが出てきたので、録画している方はそれをよく見て、考えてみるといいかもしれません。特に第2の殺人は比較的平易なトリックが用いられています。第1の殺人はちょっと難しくて、金田一らしいわりと大掛かりなトリックが使われています。ヒントは影。あともっと大ヒントを書いておきますと、といってもミステリー好きにしか通用しないかもしれませんが、歌野晶午の初期作品に「~家の殺人」というシリーズがありますが、そのうちの1つに似たようなものがありますね。まぁ、ドラマでどこまで原作のトリックを再現するかわかりませんけどね。