ドラマ【軍師官兵衛】
- カテゴリ:テレビ
- 2014/08/25 17:10:43
【感想】まずはサブタイにもある九州攻めについて。吉川元春が消極的だったのは本当のようで、長年敵対関係にあった秀吉に臣従するのを嫌い、本能寺の変があった年に隠居しています。また病気だったことも本当で、化膿性炎症、もしくは癌であったと言われています。しかし隠居したとはいえ毛利方の中での元春の存在感は大きかったのでしょうね。秀吉や小早川隆景、毛利輝元の説得で、九州攻めに参加したとか。ここに官兵衛の働きがあったかどうかは、実際はわかりません。ただ、ドラマを見るだに、意気消沈した上、病に伏せっていた元春を、官兵衛が豊臣方の都合だけで引っ張り出したというイメージは拭えず、いい話風にまとめているのに何となく違和感を覚えました。確かに、戦国時代を駆け抜けてきた猛者の1人である元春にとって、隠居所で静かに幕を閉じるよりも、戦場で派手に散る方が似合った死に方とは思いますが、それは本人の意志を尊重すべきだと思いますねぇ。まぁでも、毛利方という単位で考えれば、元春の出陣は間違ってなかったと思います。一方の秀吉と家康のエピソードですが、ここは秀吉が天下人になってから、一番面白いエピソードだと思います。すでに人妻だった妹の朝日を無理やり離縁させ、家康に嫁がせただけでなく、自分の母親まで朝日の見舞いと称して人質として送り出すとは…。一見、百姓出身だけに武士の誇りの欠片もない行為に見えますが、徹底して徳川との交戦を避けるようにという官兵衛の進言を実践したと見れば、可愛げがあると言うもの。逆に武士には出来ない戦略とも言えるでしょうね。さんざん上洛を渋った家康が、いざ秀吉に謁見すると、秀吉の陣羽織を所望し、合戦の指揮を執らせるようなことはないという意思表示をしたという茶番のエピソードも入れてほしいところでしたw あと、朝日と大政所の名前が会話で出てくるだけで、本人の映像がなかったのもちょっと不満でした。家康の案内役として長政が挨拶した時、家康は官兵衛に会いたいという意志を伝えました。これ、見た時は社交辞令くらいにしか思ってませんでしたが、今後の展開に何か意味があるような気がします。今後秀吉と官兵衛の心は離れていくばかりですからねぇ。家康が天下人となって江戸幕府を開けたのも、それまで天下人となった信長や秀吉を反面教師としたからこそ、なんでしょうなぁ。
秀吉の家族の事情については丹念に描いていましたが、
今回の主役は官兵衛なので、そのへんのエピソードは簡素にしたのでしょうね。
お市は1回だけでも出たのに、朝日も北政所も出ないところを見ると、
今後も出ることはないでしょうね…。
徳川方から見た戦国時代の大河は葵徳川三代が最後だと思うのですが、
実はあの頃全然大河を見てなかったので、
そろそろ大河で徳川方から見た戦国を見てみたいものです。
殿下を二度と戦場に立たせませんと言う、臭いセリフでしたが、諸侯へ
アピールするには、これ以上、またとない含みもありますよね。
家康と言う人間も、古強者ですから、何が何でも、秀吉としては徳川を
傘下に入れたかったのでしょう。
家康と官兵衛との場面、ちょっと伏線みたいな物を感じましたよ、私も。
名前のみで、朝日と大政所の場面がなかったのも、ちょっと寂しいです。
この場面を入れてしまうと、話がまた、長くなるからかな?