ヤンキーに絡まれた! 2014 (後編)
- カテゴリ:日記
- 2014/06/28 00:01:26
「もう! 耳が赤くなっちゃったじゃないかよー」
「ははは! 一段とかわいくなって良かったじゃねぇか!」
「全然 良くないよー」
「これ以上 痛い思いをしたくなかったら、俺に協力しろ!」
「だから、協力できないってば!」
「なぁ? 俺ら、古い付き合いだよな?」
「う、うん。 幼なじみだからね…」
「要するに、腐れ縁ってやつだよな?」
「うん、それそれ! まさしく、それ!」
「幼なじみ ってことは、つまり、親密な関係にある ってことだよな?」
「そ、そうなるのかな?」
「その親密な関係にある俺がだよ、攻撃されようかってときに、お前は きゃぴきゃぴ、七夕祭りだぁ? なぁ?そんなことしてて、胸が痛まねぇのかよ!」
「そ、そりゃ、少しは痛むけど…」
「だったら、ちったぁ協力しろよ!」
「だからー」
「おい、お前! 誰のお陰で、のほほんと暮らせてると思ってんだ!」
「それは、お父さんと、お母さんと、」
「それもあるけど! 俺のお陰だってこと、気付いてねぇのかよ!」
「え? 全然 気付いてなかったけど…」
「いいか! ここら辺の高校全てに、ヒノモト高校に手出しするな! 手ぇ出しやがったら、ただじゃおかねぇぞ! って、言ってやってたんだぞ!」
「そ、そうだったの…。 ありがとう 」
「さらに! ヒノモト高校の生徒会長は、一見 ひ弱そうに見えるが近づくんじゃねぇ! ひとたびメガネを外したらどうなるか?人格が変わるんだぞ!そうなったら、俺にだって手に負えねぇ!って、言いふらしてたのによ!」
「え? なにそれ? ねぇ!それ、うちの学校の女子にも言ったでしょ! 僕がモテないのは、きっとその変な噂のせいだよ!」
「お前がモテねぇのなんて知るか!他人のせいにすんなよ、コラ!」
「それに! 僕は、メガネを外したって、スパー ヤサイジンにはならないから!」
「はぁ? スーパー サイヤジンとまでは、言ってねぇし! って、なんだよ! その、スーパー ヤサイジン って!」
「あ、レンズに何かついてるな…」
「ちょ、おまえ! 人前でメガネを外すな! ウソだってことが、ばれるだろ!」
「ねぇ? 遅くなったから、もう帰ろうよ」
「ちょっと待て! まだ話は終わってねぇぞ!」
「だって、堂々巡りじゃん…」
「お前って、ほんと薄情なのな! この恩知らず!」
「そ、そんなこと言わないでよー。 それに、僕には協力できないもう一つの理由があるんだよー」
「なんだよ、その理由ってのは?」
「それはね。もしかしたら、バラキ君も知ってるかもしれないけど。 ヒノモト高校の校則 第9条にね、」
「あぁ、それか」
「うん。 校則第9条に、暴力による威嚇または暴力の行使、学校同士の争いを暴力により解決することを 永遠に禁止する って書いてあるの!」
「ふん! 校則なんて、破るためにあるんだぜ!」
「ダメダメそんなこと! この全国的にも珍しい校則9条はね、戦後67年 ずーっと守り継がれてきたんだから!」
「何だ? 67年だぁ? すっげぇ、古くせぇな」
「良い校則に、古いも新しいもないよ!」
「あるだろうよ! そんなカビ臭ぇ校則、今風なのに変えちまえよ! お前が生徒会長のうちによー」
「いくら生徒会長でも変えられないよ! もし変える場合は、住民投票が必要なんだから!」
「ったく、面倒くせぇなぁ! なら、解釈を変えちまえよ! ストレス発散のための暴力は認める とかよ!」
「だーめ、だーめ! 僕が命に代えても守り抜くから!」
「大げさすぎだろ!」
「やっぱさ、暴力ではなく、話し合いで解決しないと!」
「あぁ? 話し合いだぁ? 生っちょろいぜ! U字工高が聞いてわかる相手だと思うか?」
「それでも対話は、必要なの!」
「ふん、対話なんて必要ねぇ! 考えの違う相手なんて、はじめにガツンと殴りゃ、言うこと聞くだろうが!」
「だ、ダメだよそんなこと! 暴力はんたーい!」
「暴力なくして、天下が取れるか!」
「暴力からは、何も生まれなーい!」
「ふん、甘いな。 いいか? 俺は、今まで暴力で解決してきた。 そして、お前は、話し合い、つまり非暴力で解決するんだな?」
「うん。今までも、これからも 」
「よし! じゃあ今から、暴力と非暴力、どっちが強ぇか対決してみようぜ!」
「え! た、対決?」
「おう。 それで、俺が勝ったら、古くせぇ 校則9条を、暴力のできるものに変えさせる! いいな?」
「えぇー! そ、そんなー」
「今から俺が、お前をぼっこぼこに殴る! それでも、お前はやり返さないんだよな?」
「う、うん」
「いいか、殴るぞ? 俺の拳(こぶし)は、痛ぇぞー!」
「た、たとえそれが痛くても…、校則9条を失う心の痛みに比べたら、そ、そんなの全然 痛くないからー!」
「へへ、お前、相変わらず、熱いな。 それを買われて、みんなから生徒会長に推されたんじゃねぇのか?」
「そ、そうなのかな?」
「よし、今回は許してやる!」
「え? 許すって?」
「だから、お前らの高校は、今度の頂上決戦に参加しなくていいってことだ!」
「え! 参加しなくていいの? やったー!」
「た だ し 、交換条件がある!」
「え? こ、交換条件?」
「おう。 あそこにコンビニがあるだろ? そこへ行って、アイスを2本買って来い!」
「え? アイスを2本? それが交換条件なの?」
「おうよ! わかったら、とっとと行って買って来い!」
「じゃ、じゃあ、行ってくるけど、ガリガリアイスでいいよね?」
「あぁ? ガリガリアイスだぁ?」
「だって、バラキ君は子どもの頃から、ガリガリアイス好きだったじゃない?」
「バカヤロ! ガリガリアイスは、もう とっくに卒業したってぇの! もっと、大人っぽいアイスを買って来い!」
「え? どんなの? 大人っぽいアイスって?」
「何でもいいから、高いアイスを買って来りゃいいんだよ!」
「結局、最後は金目(かねめ)なんだね?」
「ば、バカヤロー! つべこべ言ってねぇで、とっとと買って来いッ!」
「買ってきたよ~! あのね、新製品があったから、それにしてみたよ!」
「ったく、なんでこうも日本人は新製品に弱いんだろうねぇ…。 ほら、1本お前にやるよ」
「え?」
「いいから、遠慮しねぇで食え!」
「遠慮しないで って…。 これ、僕のお金で買ったんですけど?」
「おい、なんだよ、このチョコミント味 ってのは? チョコとミント って、どんな組み合わせなんだよ」
「うん。 まるで、僕とバラキ君の組み合わせみたいだよねぇ」
「はぁ? 俺のどこが、ミントなんだよ!」
「そ、そんなこと、一言も言ってないし」
「もっとよう、普通のアイスが買えなかったのかよ…。 って、うめえ!」
「え? そうなの? どれどれ、あ、本当だ! おいしい! チョコとミントの絶妙なハーモニ~!」
「・・・」
「食べてるときは、静かだね」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「ねぇ? 食べてるときって、幸せだよねぇ」
「おう。 あと、寝てるときな」
「あ、そうだね! 寝てるときも、幸せだよねぇ」
「おう 」
「・・・」
「・・・」
「こんな幸せな日々が、ずっと続けばいいのにね…」
「おう 」
「・・・」
「・・・」
「あれ? もしかして、U字工高との対決の話って、ウソだったのかな?」
「・・・」
「ねぇ! さっきの喧嘩の話って、最終的に、僕にアイスを買わせようっていう、作り話だったんでしょ!」
「へへ、今頃気付いたのかよ」
「ずるいよ! 本気にしちゃったじゃないか!」
「ははは! お前、めっちゃ熱くなってんのな!」
「もーッ! コノヤロー!」
「お、おいおい! 暴力振るわないんじゃなかったのかよ!」
※この話は、フィクションです。
お読みくださりありがとうございます ^^
ピンククジラは、ほんといちごミルク味っぽい色をしてますよね~
まるくおさまりました♪
初めてブログにコメします☆
ピンククジラはいちごミルク味~~
不良さ加減を出すために、普段のスカイボーヤのブログには使われない、荒めの言葉遣いに
なりましたが、それとは裏腹に 温かく仕上げてみたのでした ^^ こんなご時世ですけど、夢と
希望は持ち続けたいもの。。。
時事ネタを織り込みつつも、いつものスカイボーヤさんのふんわり優しい
お話になってて心癒されました^^
アイス一本のために、大芝居すぎましたかねぇ ^^; (会話も楽しみたかったのかも!)
国民の代表であるのに、国民のことは考えていない様子・・・。おかしな政治の犠牲には
なりたくないなぁ。。
私たちの9条を守るには、アイスではなく。。。 まんじゅうを 袖の下に
たくさん入れなくては なりません!w
散々いきまいて、食べるとき無言w そんな不良がいてもいいかなぁ~ と!^^
朝の忙しい時間にかかわらず、読んでくれてありがとう! 会社でこっそり、
思い出し笑いしてねww
アイス買わせるためにそこまで話を作らなくてもいいのにね(*≧m≦*)ププッ
国民の声を聞けない聞かない政治家は必要ないですよね。
朝からほのぼのさせてもらいました^^