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シン・ドラマ汁


ドラマ【軍師官兵衛】

軍師官兵衛
NHK 日曜夜8時~
【あらすじ】有岡城から助け出された官兵衛は、ひとまず善助たちが根城にしていた商家に匿われる。そこへ秀吉が駆けつけ、官兵衛との再会を喜ぶ。秀吉はまだまともに歩けもしない官兵衛を、信長に謁見させる。信長官兵衛の変わり果てた姿を見て、官兵衛が裏切っていなかったことを認める。また秀吉はその場に松寿丸も連れてきており、信長に今は亡き半兵衛が、信長の命に背いて松寿丸の命を救ったことを明かす。一方、だしを初め有岡城に残っていた荒木の一族郎党はすべて捕虜となる。

【感想】今回はさすがに一番のクライマックスが終わり、下り坂な感じでした。いや~、信長は相変わらず酷いねw 信長が主人公の時はあまり酷い話はしないのですが、今回の大河は主役が官兵衛なので、信長に関しては冷酷な沙汰を遠慮せずやるねw 実は秀吉も結構冷酷なことをやってるんですが、官兵衛の直属の殿なので、そっちに関してはあんまりやりませんね。今回の大河で何が楽って、官兵衛が本当に温情のある人物だったから、酷いことをやってないんですよね。妻も正室を大事にして側室を作らなかったし。だから史実を曲げて善人でしたという演出をしなくてもすむのが、大河的にはすごく楽だと思うんです。あの八重ですら、非情と思われる部分は婉曲な表現にしてましたからね。で、今回は美人妻・だしが処刑された話と、足の自由を失い気落ちする官兵衛が再起する話でしたが、まず今まで疑問だったことをこの最後の機会に吐き出してしまいましょう。だし、若すぎないか?w 桐谷は若いながらも見事な演技をしていたと思います。それにしても若い。桐谷と同年代の役者がだしを「母上」と呼んでましたよね。違和感アリアリです。実は村重は、主君だった摂津池田城主の縁続きの娘を娶っています。いつかは正確にわかりませんが、村重が三好三人衆の調略に乗り、池田勝正を城から追い出した1570年よりは前でしょう。しかしこの池田家の娘はだしではありません。また、だしの死亡時の年齢は、21もしくは24と言われているそうで、それが本当なら嫡男・村次を生むのは不可能です。だしが正室なのか側室なのかはわかっていませんが、有岡城が落ちた時には正室的な地位にあったらしいので、恐らく継室(後妻)の正室だったのではないかと思います。それなら納得ですね。だしの訃報を知った村重は、雨の中庭を転げまわって悔しがりますが、信長の性格からして裏切り者の身内が犠牲になることはわかりきっていたはずなのに、ちょっとうろたえすぎに見えました。むしろこの人は、すべて自分の身から出た錆であることに気づいていながら、自責の念と家族を失った悲しみをすべて信長への憎しみに転換しているように思えます。史実では有岡城を抜け出した時、妾らしき女を伴っていたというので、もはや同情すらできませんね。また、尼崎城を出た後も他の城で戦をしてから毛利に身を寄せたらしいので、完全に行方不明になってしまったわけではなさそう。彼はまた絶対に出てきますね。そしてもう1つのエピソード、官兵衛の湯治の話。このドラマでは官兵衛を天才的軍師ではなく、悩んだりうろたえたりしながらも、道を切り開いていく、視聴者の同調を得やすいキャラクターとして描いていますよね。また今回も足が悪くなったことで、うじうじと落ち込んでましたw まぁ気持ちはわからないでもないです。しかしここでも、すでに死んでいる半兵衛が活躍。松寿丸に預けた軍配を受け取った半兵衛は、俄然やる気を出しました。このエピソードが本当かどうかはわかりませんが、本当だったら半兵衛という人は、ほんとに傑物だったんだなと思いますし、ドラマの創作なら脚本家の伏線の引き方がうまいなと思います。官兵衛が有岡城に幽閉されてからの4回、陰の主役は半兵衛でしたね。




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