好きな5人(文庫本の表紙描き)
- カテゴリ:アート/デザイン
- 2014/05/31 09:16:34
1、真鍋博
星新一の諸作、創元推理文庫(旧)レンズマンシリーズ等のイラストが印象的。
当時「21世紀」というものはこういうものだと思わせてくれた未来都市のデザイン、
画面構成にはカンディンスキー的な抽象絵画的要素も満載。
2、生頼範義
貴方はドラクロアですかい! と突っ込みたくなるような重厚な画風。
小松左京の角川文庫版や『虎よ、虎よ!』旧版の表紙は絶品です。
宿命を背負った人間群像を配置する点ではダンテの『地獄の門』を想起させる。
3、金森達
コミカルな画風と印象派的宇宙空間描写、双方を使い分ける達人です。
私はデフォルメしたコミカルな画風のファン、泰平ヨンシリーズのイラストが大好き。
4、加藤直之
早川SF文庫といったらスタジオぬえのこの方でしょう。
現代のSFアニメのメカ造型にどれだけ影響を与えたのか。
講談社文庫のJ・ホールドマン『マインドブリッジ』は超名作だと思います。
5、佐々木侃司
北杜夫『どくとるマンボウ』シリーズ等でユーモラスなカットを担当した方。
人物の一瞬の動きを少々シニカルに描く達人で、思わず頬が緩みます。
どの方も素晴らしいイラストレーター、20世紀日本を代表する『絵師』だと思います。