別府鉄輪温泉・湯治日記 その8
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2014/03/03 12:39:54
旅をして、
暮らしの違いを知るには市場に出向くのが一番。
たとえそれがスーパーマーケットでも、
食材の違いに、
「ああ~、違う土地に来ているのだな」
という思いを新たにします。
てなわけで、今回はスーパーマーケット訪問記。
地場野菜や手作り食材を販売しているコーナーは、
違う土地の食材を知る点で、とても重要です。
まず、有機野菜や無添加の手作り食材は、
たいてい通常の野菜よりも5割増しぐらい値段が高いのですが、
鉄輪温泉のスーパーマーケットは、それほど割り増し感がありません。
スーパーの近くに生産者が点在しているのでしょうか。
しかも、夕方になると値引きシールが貼られるので、さらにお得な感じがして、
ケチな性分の安寿としては有り難いです。
ここの手作り食材は、
漬け物や饅頭などが充実しています。
正に「農家が副業で作りました」という感じ。
ですので、漬け物や野菜をよく買い求めていました。
地場野菜なので、形や見てくれは揃いませんが、
そんなこと気にしません。
関東との違いを感じるのは、
やはりカボスがたくさん並んでいること。
しかも、濃い緑色のカボスだけでなく、
黄色くなったカボスもあること。
次にサツマイモ。
関東で出回っているのは、
かなりの大きい「紅あずま」が中心ですが、
ここ大分では小ぶりの「甘太くん」。
大分の名産らしいです。
初日に蒸かしたのが、この「甘太くん」で、
小ぶりなのですが、
とても甘くて、しっとりした感じに蒸し上がりました。
「紅あずま」は大きいので、
かなり食べでがありますが、
おやつとして食べるのならば、
「甘太くん」ぐらいの大きさの方がいいですね。
そして葱。
もちろん関東に多い、
白いところを食べる葱もあるのですが、
分葱のような青いところを食べる葱の扱いが多いです。
ですので、これはサッと蒸して、
酢味噌を付けて食べてみましょう。
次なる違いは、
干物のコーナーに寝転がってた鯵の開き。
関東では鯵の頭まで開かれているのですが、
大分では身だけが開かれていて、頭はそのまま。
しかも、関東では腹開きですが、大分では背開きです。
なんだか、カマスの開きみたいです。
でも、なぜ関東では、鯵の場合、頭を開いて、
カマスの場合は、頭を開かないのだろう。不思議だあ~。
惣菜売り場もその土地の人の、
食の好みが分かって楽しいです。
ここの惣菜売り場で目につくのは、
なんと言っても鶏の唐揚げ。
別府の名物は、とり天!
鶏の天ぷらかと思えば、さにあらず。
鶏の唐揚げのことを、大分では、とり天というらしく、
惣菜コーナーに大量にパック詰めされたとり天が用意されています。
別府とり天についてのHPもあります。↓ ゆるキャラまで存在します(笑)。
http://www.bepputoriten.com/
このとり天、
元々は台湾中華系の味付けから始まったと言いますから、
ニンニク・生姜・唐辛子を加えた醤油に鶏肉を漬け、
片栗粉をまぶして揚げたものだったのでしょうが、
現在は天ぷら風やフライドチキン風など、
様々なバリエーションがあるようです。
つまり、鶏肉に下味が付いていて、油で揚げてあれば、
別府では何でもとり天になってしまうのでしょう。
アバウトです。
スーパーも夕方になれば、
惣菜コーナーのパックには値引きシールが貼られていきますが、
このとり天だけは、
次から次へと買い物カゴの中へ収められ、
それを補充すべく、
次から次へと揚げたてが並べられていきますので、
値引きとは無縁の惣菜のようです。
何でも大分は、鶏肉消費量が全国一なんだとか。
どうして大分県民は鶏肉好きになってしまったのか、
しかも揚げた鶏肉が好きなのかについては、
目下調査中です(誰か教えて…)。 ☆\(ーーメ) 調べとらんじゃないか
もう一つ、
「あ、関東の食材と違う~」と思ったのは、
やはり魚、それもお刺身。
大分県の豊後水道は、関アジ・関サバで有名なところですから、
魚屋ではシメサバではなく、生のサバが刺身として並びます。
それだけでなく下関にも近いことから、
フグ刺しも、ごく普通のお刺身として並んでいます。
しかも、トラフグだけではなく、
シロサバフグのお刺身なんかもある。
シロサバフグは一夜干しに加工されるものだと思ってましたから
お刺身で食べるなんて意外でした。
トラフグのお刺身はそれ相応の値段ですが、
シロサバフグのお刺身は庶民的なお値段でしたので、
試しで買ってみることに。
ポン酢とモミジおろしで食べるところは、
普通のフグ刺しと変わりません。
宿に帰って、夕飯で食べてみた感想ですが、
残念ながら、フグのコリコリ感はありません。
水っぽい感じの肉質です。
これならやはり一夜干しにして、
身を引き締め、味を凝縮させた方が美味しいように思います。
他にも太刀魚やヒラメのお刺身など、
白身魚をポン酢で食べるお刺身が多いのは、
瀬戸内に面する大分県人の好みなのかもしれません。
あと、カニですが、
こちらのカニは、ワタリガニが中心。
地獄蒸し料理でも、蒸したカニの写真がよく紹介されていますが、
そこに乗っかっているカニは、ワタリガニです。
日本海側ではないからなんでしょうか?
それとも、これも大分県人の好みだからでしょうか?
それと一つ不思議なネーミングだと思ったのは、
マグロなどの魚を角切りにしたものにゴマをあえたお刺身があって、
なぜかその名前が「リュウキュウ」?
琉球のこと?
切り身として盛りつけてあると「マグロの刺身」になって、
角切り/ブツ切りにしてゴマをまぶしてあると
「リュウキュウ」という名前になるのは、どうして?
誰か教えて下さい?
九州では、どこの地域でも、こう呼ばれるんですか?
それはなぜ?
さて、この日の夕飯ですが、
御飯にみそ汁、
買ってきた漬け物
シロサバフグのお刺身、
ホーレンソウ・シメジ・茄子・鱈の地獄蒸し(ポン酢)
明日の朝は、
御飯とみそ汁を温め直し、
漬け物の残りに、
納豆に卵、
分葱の酢味噌和え。
お昼のおやつに、
中華まんを蒸かして食べる。
ということで、
締めて1218円でした。
お手頃価格で、
ちょっとした贅沢ができる鉄輪温泉の湯治宿です。
もう少し続く。
そう、お刺身、
特に白身魚のお刺身をポン酢で食べるのは、
なんだか贅沢した気分になれます。
あ~お刺身おいしそ~
いろんな意味でいいとこですね^^