Nicotto Town


厨二病もここまでだ!!!←は


~争いの無い世界~*里の地上の星の過去Ⅱ*

その日の午後は教会へ行った。

誰もいない教会。
私は上を見上げる。

――…月夜

御免ね。私がしっかりしなきゃいけなかったのに。
目を離して御免ね。
月夜、きっと痛かったよね。苦しかったよね。

――…神様。


どうか月夜を楽にさせてください。
私にどうか罰を。


私はその場に跪き、神に祈るシスターのような体制で。

祈った。
いっぱい。いっぱい。
旅行で居ない両親の代わりに。


――…私が、月夜の辛い想い、受け取ります


その時だった。

がしゃん、と。

音がした。

教会の扉が開く音。
私は後ろを振り向いた。
黒い、黒いマントを羽織った人。

――いい心がけじゃ

その人は、いきなり私にそう言ったのだ。

――お主には素質がある。弟も、きっとお主の事を見てくれているであろう。
――…誰?
――お主のような奴を保護する者じゃよ

自分の事をそういうと、私はただ目をぱちくりとさせるしかなかった。

――…月夜、許してくれるのかな
――大丈夫じゃ。過ぎたことはもう取り返しがつかない。だが、代わりに生きることはできよう
―――生きる…月夜の分を…私が?

まだ三歳児だったのに。
まだまだ楽しい事があったのに。

月夜の分まで、私が、楽しんで。
笑って、泣いて、怒って。
生きていけばいい、とこの人は言うのだろうか。

――…お主、里に来る気はないか
――里?
――お主と同じ思いをした者は沢山いる。そやつらが、沢山いるのだ
――そこで…私が…生きる…?
――そうじゃ。よく考えておくれ。一週間後に会おうぞ

そういい、その人は、風のように消えてしまった。
何が起こったのだろう?私にはよく理解できなかった。

すると、ガラスモザイクから光が差してきた。
ただの日の光が差してきたわけじゃない。凄く眩しい。

――おぉ、神よ。その幼き少女に導きを…!

どこに居たのか、脇から出てきた神父さんがそう言った。
私はまた見上げて、ぐっと手を握った。

――私…行くよ。同じ過ちを繰り返さないためにも…だから見ててね、月夜…


          *


一週間後。
私は教会の入り口で待っていた。
先週会った、黒いマントを羽織った人。

ふいに、ごうっと強い風が吹いてきた。
少しよろめきもしたが、踏みとどまって前を見た。

――――来た。
黒いマントを着た人が。


――幼き少女よ、意思は固まったか?

こくり…と私は頷いた。

――行きます。同じ過ちを繰り返さないためにも…月夜の為にも
――よく決めてくれた。さあ行こう。私の里へ…

バサリとマントを広げると、急に辺りの景色が変わった。
足がふわっと浮かんだような変な感じがしたけど、ぐっと我慢して。

――…ようこそ。"召喚族の里"へ
――"召喚族"?
――その話はまた話そうじゃないか。見えるか?あの建物を

その人が差した先は少しボロボロとしている建物。

――学校?

私は学校というものを見たことがない。
勿論通ったことも。

――お主は、あの学校に通うんじゃよ

学校。
始めて通う、学校。
私はあの学校でどう過ごし、どう思うのだろう。

それは想像もつかないことだけど、私はなんだかわくわくしていた。


あの学校で、沢山友達を作ろう、とか。
あの学校で、沢山思い出を作ろう、とか。
あの学校で、沢山勉強を頑張ろう、とか。

小さな胸をいっぱいにして、こうしよう、ああしようと考えた。

楽しみだった。
その学校が始まるまで――――――


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~続く
うい、続編です。
また途中でいい加減な書き方になったような気がする^p^

さて次は里での事を書きますよいっと((

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