すれ違い
- カテゴリ:小説/詩
- 2014/02/04 07:59:43
暗闇に
明るさが欲しくて
テレビのスイッチを入れる
テレビの声が笑う
テレビでうわさになった
お店に行ったものだった
行列を待って
辿りついたお料理
「おいしいね」と言いながら
あなと過ごした一時
もうあのお店には行かない
道順も忘れてしまった
あなたの心が離れて行ったように
私の心も離れたのかもしれない
認めたくなかったけど
いつの間にかすれ違っていた二人
そのままでいたら
いつかはこんな日が来たのだろう
たとえあなたが愛していたとしても
たとえ私が愛していてたとしても
辿りつけなかった恋
癒えない心を抱えたまま
あなたのことを思っていても
それは幻かもしれない