2CVが欲しい・後編
- カテゴリ:日記
- 2014/01/12 19:58:24
さて、まるで呪文のような事を呟きながら、一台のシトロエン2CVの前から動けなくなってしまったひまわりさん。
しかしながら、彼女が動けなくなってしまったのも十分頷けるのです。
その2CVは、それはもうピッカピカの新車のようでした。
もう正確な数字は忘れてしまいましたが、走行キロ数もそれほどではなく、年式もほぼ最終型だったと記憶しております。
ちなみに生産は1988年まで行われていました。
1988年と言えば・・・私たちが出会った年ではありませんか!
カラーは(」゜ロ゜)」 ナント、クラリスが乗って逃げたチャールストンカラーと呼ばれる、小豆色と黒のツートン。
事故暦は絶対にないという保証付で、保存はガレージでワンオーナーが大切に保存していたという。
まさに、これ以上のものにお目にかかれるのは恐らくは最初で最後であろう事は、私にもそしてひまわりにも容易に想像できる個体だったわけです。
ようやく私が隣に居る事に気が付くひまわり。
女性がものをねだる時の目って、ありますでしょう?
うるうるとした、あの目。
その時のひまわりの目は、まさにその物欲しそうな目だったわけです。
その当時、すでにユーノスロードスターとミニカトッポの2台体制だった我が家。
3台は無理だよなぁ・・・。
「大丈夫、税金とか保険料とかの必要経費は私が出すから!」
と、ひまわり。
そして整備はどうするのかという問題。
買った所でやっていただければいいのですが・・・
「そんなん板金屋の友達に頼んでよ。」
「このクルマは無理だろ、彼でも・・・。」
「そんじゃあアンタがやれば!」
「オレが1級整備士でも無理だな。」
そして何よりも、お金が無い。
ローンは扱っているのでしょうか?
「はい、ローンも取り扱っていますよ。しかしですね~・・・」
おっと、いきなり出てきたお店の社長さん。
曰く・・・
たった今商談成立してしまったとの事・・・。
あーあ。
しかしあきらめきれないひまわり。
どうしてもコレが欲しいと、お店の社長におねだりし続けます。
すると、買った人に交渉してくれると言う社長さん。
交渉の結果はお電話を下さるというので、私の名詞を置いて帰ることになりました。
帰り際・・・もう一度顔を見てくるとさっきの2CVの所へ行くひまわり・・・。
余程気に入ったのでしょう。
さて、その日の夜、時計が19時を回ろうとした頃。
運命の電話が鳴ります。
「やはりどうしても無理だそうです。もしよろしければ同じ様な状態の2CVが見つかりましたら、ご連絡をしましょうか?」
「いえ、今回はあきらめます。色々ありがとうございました。」
失望するひまわり。
もう、食事をしながらどよ~んとしています。
きっとあの2CVで、すでにどこかへ出掛けていたのでしょう・・・妄想で。
夢はこんなに早く叶えたらつまんないよって、確かあの時言ったように覚えてる。
でも、君は叶えたかったんだよな。
今から思えばなぁひまわり・・・
シトロエン2CVは天国に一番近いクルマのような気がするよ。
http://luckycats36.files.wordpress.com/2009/02/2cv.jpg?w=300
三途の川をアレで渡ったとか?
閻魔様に、クルマでここへ来たヤツは初めてだ!とか、言われてたりして。。。
ええ、結局は手に入れられませんでした。
でも私は、きっとそれで良かったんだって思っています。
本当なら「モノ」としてかなり不完全なクルマである2CVですから
きっと手に入れてしまったら、がっかりしてしまうかもしれません。
いつまでも「天国に一番近いクルマ」であり続けるために、これで良かったんだ・・・と。
なめこさん、いつも読んでくださってありがとうね^^
また書かせていただきます。。。
あのサスの凄い所は、あのシステムを用いてミッションやブレーキの倍力装置、パワステなども動かしている点なんですよね。
しかし、あそこが壊れると全てが動かなくなるという欠点も持ち合わせています。
そういった欠点すらも、あの車の飼育者(爆)が喜びと感じる所なのかもしれません。。。
そうですねぇ・・・
私たちが出会ったのは、もうかれこれ25年も前になります。
私はもうすぐ21歳の二十歳、彼女が二十歳になったばかり。
その後7年も経ってから結婚しました。
死後、すべての生物は無になると私は思っています。
しかし、人のそれのように複雑な心や想いは、きっとどこかに残っている気がします。
残された人に、モノに、場所に、風景に・・・
旅立った人の想いは、きっと残っているって。
彼女がこのクルマが欲しいと思った「想い」は、今もどこかにきっと残されていると
私も信じています。
手に入れることはできなかったのね…
でも、だからこそ、いつまでも心の中で息づく ひまわりさんの車「シトロエン2CV」 ですね。
今にして思えば…って ほんとにあるよね。
悲しみと胸の痛みを伴って。
いつも、きれいなお話を、ありがとう。
一言で言うなら・・・「面白いというか気持ち悪いというか・・・」
変だけど画期的なのかな^^
永遠の時間は猫さんがひまわりさんに出会った時から流れているのです
私の考えは「肉体と心は別物」
肉体は心の入れ物にすぎず、いつかは壊れてしまうものなんですよ
でも心は肉体が壊れても生き続けますから^^
ちと宗教じみて聞こえるかもしれませんが
私は特定の宗教は信仰しておりませんww
肉体が滅んだ後の事は本人の心次第ですよ
心に強く残っている世界へと行けると私は信じています^^
気になりますよねぇ^^
アレが街中を走っていたら、誰だって振り向きますよ。
好き嫌いはあるかもですが、とにかく目立ちますからね。。。
機械オンチでなくとも、あの車はお手上げですよ。
何せ生き物のような動きをする「ハイドロニューマティックサスペンション」を開発した会社ですから。
永遠の時間・・・
確かに彼女はそれを手にしたかも知れません。
でも、私はどうしたらいいのか、未だわからないでおりますよ^^
昔の車は魅力的な車が多いのですが
いかんせん私は機械オンチなので買ってもね・・・
今回は無理だったけど、次の機会がありますよ
だって猫さんとひまわりさんの時間は永遠なのですからね^^