作詞(貢物)
- カテゴリ:小説/詩
- 2013/12/26 22:55:20
1
消えゆく言の葉だらけ
耳に残らない
すり抜け溶けていったら
濁る水槽
互いの不可侵領域
立ち入り禁止
〝シンユウ〟だって入れてやらない
出入り口もない
狭い水槽で息をしてたんだ
世界の成り立ち
宇宙の歴史
考えてみたら 生きることも
くだらなく思えてさ
『みんなみんな消えちゃえよ』なんて
痛々しい中二病振りかざして
いつになっても治らないな 気づいてるんだ カッコ悪いね
『お前が死ね』って聴こえたんだ
鏡に映る自分自身に いつもみたいに嘲笑われる
2
一生一緒 傍に居てよ
逃げ出したら 許さないから
水の中で逃げ惑う
恋心は気の迷い
広い水槽で夢を見てた
助けて 縋って その名は依存
何か良いことないかなって
星座占い1位と12位
『信じる』なんて自分次第
わかっているのに信じちゃってさ
振り回されて仮面舞踏会(マスカレード) 上手く踊れる自信もないな
『馬鹿だな』って言い返された
苛立ち紛れアームカット
残ったのは些細な傷跡 忘れられない痛み中毒
3
都合のいい時顔を出す
狭い水槽どこ探しても
人生なんて変わらない
いつの間にか居場所もない
本当は知っていたんだ
どこにも行けない 帰れない
背伸びして遠く行っても
結局根本は変わってない
余計な知識で肥え太ってさ ネタとネトスラ塗れになってる
成績表の底辺で喘ぐ だんだん目が悪くなってく
5分程度で語れる人生 何してなくても腹は減って
理不尽に生きてるんだろ? 精々楽しめよ
白く白く濁る水槽 誰か誰か取り替えてよ
このまま死にたくないや でも外は怖いんだ
他力本願 動きたくない ダメ人間のレッテル
抜け出したいの?生きていたいの?
仕方ないよね 人間だから
笑っていれば友達で居れると思った
上手くやってると思えてた
『お前の居場所消しといたから』
どうせ最初からそうなるって
分かってたのに独りは嫌だ
嫌なことも嫌いな奴も
願っただけじゃ消えてくれない
前を見ていろ 目をそらすな
分厚くなった眼鏡のレンズ
魂の檻に閉じこもり そこから一歩も出ないで良い
水槽の中で
息をしていたい
砕けてしまうまで