Nicotto Town



夏と冬に・・・

(夏の終わりに)

真赤なぜりーの色が
今さめようとしている

耳を打つ潮騒も
人を見かけなくなったという

一人波打ち際に
立ちすくんでいる彼に

振り返ることは
もう許されなかった

柔らかい夏の終わりの日差しが
それを慰めていた

海鳥たちと見ていた
じっと海を見ていた

間もなく日が沈もうとしているのを
ただ影ばかりが長くなっていくのを

やがて彼の足跡は
波に消されていく

また新しい足跡を
つけに来るまで



(冬の終わりに)

春の妖精はその存在を
私に知らせようと

庭のヒヤシンスの芽を
押し上げた

すると冬の妖精は
去っていくなごりを惜しんで
その上に雪を降らせた

次の日

ヒヤシンスの上の雪が
溶けるのを待って
冬の妖精は去っていった

すると春の妖精は
一枚の上着を脱いだ

私は庭をながめながら
その音を聴いていた


引っ越しの時見つけたノートに
書いてあった詩?です

捨てなくて良かったです
書いたのは学生の頃

以前にもここから抜いて書きましたけど
まだあります

たまにはこんなのも
いいかな・・・?

最近は寒いし
暑さも懐かしいしね・・・

アバター
2013/12/16 02:19
奈柚様

音が無くても聞こえてくるのが
自然のザワザワ感なのかも

自然との一体化
人間そのものが自然の産物だと思うのです

理屈はともかく
ザワザワは聞こえる人しか聞こえない音なのかも?

アバター
2013/12/15 20:59
あ~ 分かります^^
桜吹雪の中 空を見上げると
音というか 音楽っぽい感じありますよね
それは やっぱ風に吹かれた花びらなんかが
舞ってるとこが リズミカルに見えるからかな

自然のザワザワは なんかこう・・システム的に自然とハモるようになっているよーな^^
だから 聞いていたいのかもね♪
アバター
2013/12/14 10:22
いちい様

冬は寒いし夏は暑い
みんな忘れているけど地球に住んでいる

ちょっと大げさかな?
その証を探してみるのも良いかなって

けっこう見つかりますよ

アバター
2013/12/14 09:16
見過ごされがちな小さなものたちの声に耳を傾けているような、
そんなやさしさがいつも詩に溢れていますね。
アバター
2013/12/14 00:59
奈柚様

来年またここに来るとしたら
その時はどんな自分でいるのかな・・・

もっと強くなって力強く
足跡をつけたいなって・・・

そう思って書いたものです
青春の挫折?ちょっと大げさかな


色と音は関係があるみたい
桜並木にいるとピンクの花びらがハモっています

そんな感覚があります

僕たちと同じで自然もザワザワって生きているのかな?










アバター
2013/12/13 22:16
夏の終わりに
何かを流しに海に来たのかな
忘れるため? 
もう一度 踏み出すためにかな

冬の終わり
こういう擬人化したようなお話が昔からお好きだったんですね^^
季節の妖精ってのがギリシャ神話の神のようです
ゆっくり でも確実に時間が過ぎて季節が変わってる様子がとてもいいですね^^



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