☆「野火」大岡昇平
- カテゴリ:小説/詩
- 2013/12/03 00:16:48
「ひかりごけ」などのの小説でも描かれる極限状態での人間の姿が大きなテーマで、ここでも「生き残りと人肉食」の問題が問われています。それにしても衝撃的な作品ですね。
太平洋戦争末期のフィリピンのレイテ島で田村一等兵は肺病のために部隊を追われ、野戦病院からは食糧不足のために入院を拒否される。そして、ただ一人で原野を迷走することになるのであるが、米軍はおろかフィリピン人のゲリラ、さらには日本人同士の争いの恐怖にさらされる。また、最大の敵は飢餓であった。そのような中で生き残るために当たり前のように人肉食の問題があがってくる。そして、田村は狂人と化していく。
人肉食というと私はつい羊たちの沈黙シリーズを思い出しますねぇ
原作だと3作目で博士がとんでもないもんを食べてます。
地上波の映画では、そのシーンがカットされてました。