Nicotto Town


信じる事から、叶うか叶わないか決まる。


恋の芽が出る頃に 【 第七章 】

第七章 『 いいスタート 』



鳥の囀りが聞える午前七時頃……。
いつのこの時間でも眠ってる私のはずが、今日は起きていた。


しかも、めっちゃくちゃ目は異常に冴えてる。
いつもなら出たくない布団も数秒で出た。


原因は自分でも分かってる。


「 フンフフ~ンッ… 」
髪を整えながら、鼻歌なんて歌っている自分が鏡に映る。
こんなの少女漫画の世界だけだと思ってたが、そうでもないようだ。


昨日から私はずっとこんな感じ。
春のせいでもあるかもしれないが、ずっとポケーッとしている。


なんか、私じゃないみたい……。
恋愛は人をも狂わせる力があるのだろうか……?


だが、「狂う」という言葉を聞いても嫌な響きではない。
むしろ自分が乙女になれたという喜びさえ感じ取れている。
おかしいとか、馬鹿だ、とかは承知の上である。


「 ───これでよしっと 」
整えた髪を右手で触って確認する。


今日は少し髪型を変えてみた。
左右のサイドで三つ編みというような髪型。
まあ、今流行の”編み込み”というやつかなっ……。


そんな事をしてたら、いつの間にか時間は7時45分になっていた。
慣れないアレンジをしていたからだ。


私は慌ててローファーに足を突っ込み、鞄を肩に掛けた。


「 お母さん、行って来まーすっ! 」
キッチンで洗い物をしている母に投げ掛けるように言った。
そして写真の中にいる父にもきちんと挨拶を済ませ、気持ちよく家を出た。


玄関を出ると、いつも通り美由が待っている。


「 美由、おはよう 」
片手を振りながら、駆け寄る。


「 あ、夏芽ちゃん おはよう 」
美由もそれに応えるように手を振った。


そして、私は美由の腕を掴んでニヤッとしながら尋ねた。


「 それでぇ?美由さん 進展はあったんですかっ? 」
わざとらしく、敬語にしてからかうように尋ねた。


それに美由は「からかわないで」と怒りながらも、照れくさそうに口を開いた。


「 少し……、話せたよっ 」
赤面しながらも、精一杯伝える美由。

そんな彼女を美由はまさに初々しくて、可愛らしかった。


「 この幸せ者めーっ! 」
照れくさそうに笑う美由の頬をビヨーンと引っ張り、からかった。

そんな美由の頬はまるで赤もちのように伸び、そして真っ赤になっていた。
中学校の頃恋愛を禁止されてただけあってやっぱり、慣れてない感じの美由。


私がリードしてあげれたら……、それだけで十分だ。


そう思い、また美由の頬を引っ張った。
そんな事を繰り返しながら学校へと足を進める───……。



学校にはすぐに着く。


学校についた後も、美由の顔は赤いまま。
そんな頬をペチッと軽く叩いた。


「 そんな赤くしてたらバレるぞっ! 」
そう言うと、美由は慌てて恥ずかしそうに顔を隠した。
その光景を見てると、つい笑みが零れていた。


そんな時だった───、


「 おぉーい、夏芽ちゃーん! 」
とても大きな、そして元気な女子の声が聞えた。
すぐに誰かは察しがつく。


私は慌てて振り返った。


「 ……は、はいっ 」
そこに立っていたのは予想通り、徳井先輩。
バスケ部のキャプテンだった。


徳井先輩は白い紙を片手に、私に駆け寄った。


「 落ち着いて聞いてね…
    実はね……、あなたの試合レギュラーが決まったの! 」


「 …・…えっ? 」
両目が点になった。

というか一瞬何か分からなかった───。


「 だから、レギュラーよ!才能が認められたの! 」
徳井先輩はキラキラした目で私に紙を見せた。

その紙には「 試合レギュラー名簿 」と書いてあり、しっかり私の名前が記入されていた。
勿論、徳井先輩の名前もしっかりとかかれている。


本物なんだと感じさせられる……。


「 レ、レギュラー… 
    いいんですか?私なんかで…… 」
恐る恐る尋ねると、先輩は笑いながら答えた。


「 まー、正直ね… あなた三年より上手いしねぇ 」


「 そ、そんな! 」


「 まっ、てことだから頑張りなさい 」
そうバシッと肩を叩かれ、帰って行った───。


叩かれた肩に触れながら、レギュラーを噛み締める。
まさかこんな有名校でこんなすぐレギュラー獲得できるなんて……
まるで夢のよう……。


「 夏芽ちゃん、嬉しそうだね 」


「 嬉しいよ!夢にも見たレギュラーだもん! 」
そう笑顔で言い、レギュラーの紙を握り締めた。


なんだか少し景色まで明るくなったように思える。
今日はすごくいいスタートだなぁ。


そんな事を思いながら、足を進めて行った────……。


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第七章 『 いいスタート 』 END
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アバター
2013/12/04 22:36
あぁ、美由ちゃん可愛いっ!笑
すぐに赤面しちゃう女の子大好きです(*´▽`*)←

好きな人と一緒に帰るのって憧れます……
一度くらいしてみたいものですね…無理ですけど……笑

描写も上手で、進むのも早すぎず遅すぎずで
いいと思いますbb
アバター
2013/12/01 16:34
こんにちは^^
お久しぶりです♪
物事いい感じに進んでますね*

このまま順調に行ってほしいのですが;;
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2013/11/29 23:51
順調ですね、なつめちゃん!!

みゆちゃんもいいかんじで続き楽しみです!

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2013/11/29 22:13
いやーww
頑張ります!!!

夜遅くまで付き合わせてしまって、すみません・・・。
明日できるだけinします!
明日できなかったら、日曜日しますbb
大体夜にinしますね♪
おやすみなさい!
アバター
2013/11/29 22:02
今からめっちゃ緊張しますww
絶対噛んじゃいますwww

プリント返してもらうとき、私から話しかけたほうがいいんですかね・・・?
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2013/11/29 21:56
難しー・・・・ww
メールだとポンポン話題出るんですけどねーww
アバター
2013/11/29 21:49
マジですか?ww
どうしましょw
何を話しましょう!!!
アバター
2013/11/29 21:46
いやーw
きっと、あれですねw
渡しながらどっか行こうとしちゃうパターンですねw
アバター
2013/11/29 21:44
多分「ありがと」「「いえいえどうしたしまして(*^^)v」
                             で終わりますよ爆笑
アバター
2013/11/29 21:40
ですかね・・・?w
だといいんですけど・・・w
明日、部活があるのでその時にプリント返してもらう約束しました(/ω\*)
でも、私から話かけないとあいつ話してくれたんです・・・。゚(゚´Д`゚)゚。
今日だってプリント私が届けに行ったんです・・・。
でも、話すのめっちゃ久しぶりで半端なく嬉しかったですw
アバター
2013/11/29 21:36
私がですか・・・?
アバター
2013/11/29 21:31
はい!同じ学校の同じ部活なので会う機会は沢山ありますw
クラスは隣のクラスです。

それちょっと期待しましたが、すぐにその気持ちを消しましたw
クラスに仲いい男子いっぱいいるだろって思いましたw
アバター
2013/11/29 21:21
まぁこんなに深く観察してるの私だけだから周りは気づかなかったみたいなんですけど・・・・w
「ストーカーか!」って言われました。゚(゚´Д`゚)゚。
aichaさんもそう思いますか?
でもあんま期待すると、ショックが大きくなるので、あまり考えないようにしてます。

今、国語のプリント貸しててまだ返してもらってないんです♪
アバター
2013/11/29 21:14
彼女とはよくわからないですww
私的には、別れたんじゃないかな?と考えてます。
1つは、この前彼女と一緒に帰ってなかったのでメールで「なんかあった?」と聞いてみたら
「もう俺ら一緒に帰らない」ときました。
2つめ、友達が参加するクリスマスパティー(フリーの人だけ)に彼女も来るそうです。
3つめ、彼女があいつのクラスの階に来なくなりました。あいつも彼女のクラスの階に行かなくなりました。

この3つのことから考えたのですが・・・・。
本人にはさすがに聞けていませんが・・・・。仲いい子に話してみても、「そう?」的な感じで・・・。
悪魔で私だけの意見ですが・・・・。

私に気持ちが揺らいだはないと思いますよw
アバター
2013/11/29 21:06
そうです爆笑
いつも「あいつ」って言ってますからねw
ややこしくてすみません・・w

今日話せたんですよー!!
アバター
2013/11/29 21:01
ふぉー!!!ww
↑壊れましたww

どうしても、彼の優しさに触れてしまうんです。
きっと私から触れているんでしょうが・・・ww



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