ストロベリーラブ 【 最終章 】
- カテゴリ:自作小説
- 2013/11/22 18:41:41
最終章 『 それぞれの幸せ 』
玲奈の怒鳴り声は凡そ50分にも及んだ。
いい加減、耳栓をはめたくなってきた香理奈は耳を掻く。
何も知らない桐崎は大きな大きな溜め息を零す。
「 ────だから、ねぇ!?聞いてるの!? 」
「 あー、はいはい。聞いてる。 」
適当に交わした玲奈の怒鳴り声。玲奈は腸が煮えくり返りそうだ。
桐崎は睡魔に襲われ、座ったまま転寝していた。
玲奈の怒鳴り声はこの後、1時間続いた。
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<<苺華side>>
「 一輝とちゃんと和解したい。 」
自然とこみ上げる感情。
苺華は思い切って、一輝に電話を掛けた。
うじうじしてても同じだと、やっと気づけたから…。
一輝はすぐに電話に出た。
『 もしもし、苺華… 』
「 一輝。やっぱり私ちゃんと話したい… 」
『 …言わなくても分かってる。俺もさっきゴメンな。 』
「 ううん…。一輝。大好き。本当だよ? 」
『 うんうん。ありがとう。俺もだから… 』
一輝の声はいつも通り優しさで溢れていた。
苺華の心も、ちゃんと満たされた。
ついでに会う約束もした。
これでキスできれば…、二人はまたあの頃の関係に戻れるのだ。
まあ、キスできるかできないか。結果は言うまでもないだろう。
3時間後。二人はいつも通りに戻った。
「 一輝…、ありがと。 」
「 こっちこそ。 」
もう二度とあんな事がないよう、と小指と小指を結んだのだった。
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<<玲奈&桐崎side>>
「 ね、ねえ。なんでこんなとこに居なきゃいけないの。 」
「 知るかよ。お前の姉ちゃんに聞けよ。 」
二人は家から追い出され、無理矢理デートさせられていた。
「 もう、なんなのよ!
………きゃあっ!! 」
「 わっ…、危ない! 」
高いヒールを履いたためか、ガクン、となってしまった。
危うく階段から落ちるところだ。桐崎がいなかったら死んでいた。
その瞬間、桐崎に抱きしめられ、ドキッとした。
「 …あ、ありが…とう。 」
「 え、あ、うん。 」
実は桐崎もこのとき一瞬、胸に温かいものが降りかかった。
だが、それはお互いに内緒だ。言わなくてもわかるだろう、いずれは。
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皆それぞれがいい道を歩み始めた。
だが捨ててはいけないカップルがもう一つあるだろう。
<<宮木&香理奈>>
「 もぉ、待って宮木君! 」
「 はいはい、待ってますよー。 」
まさに一輝と苺華を復縁させてくれたといわんばかりのキューピットカップル。
宮木の腕を握る香理奈の指には指輪があった…。
いつの間に!?と思うかもしれないが、それは二人だけの内緒。
皆が幸せそうに歩くその道は、最高に輝いた道に見えた。
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ストロベリーラブ…。
それは甘くてすっぱい、青春の代名詞とも言える恋。
*END*
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やっと終わらす事ができました^^;
新、小説はすぐに書きますのでお楽しみに♪
面白かったです!
それぞれの恋がなんかスッキリとしてよかったです!
新作待ってます! 頑張ってください
みんな、ぞれぞれの恋愛がこれからも続くことを願います!
ありがとうございました!