Nicotto Town



【自作小説】拾った女

R12ぐらい?
内容がエロでグロな部分があります。
嫌な方は回れ右。



午後7時すぎ。
繁華街でオンナをナンパしようと繰り出したがロクな成果もあがらなかったので家でヤケ酒でもやろうと自宅に向けて足を向けた。
さほど川幅が広くはないが決して狭いとは言えない河を渡ると、街中の賑わいが全く届かない住宅街が広がっている。河を渡って15分ほど歩いた安アバートに俺は住んでいる。途中のコンビニでビールでも買おうと小銭入れの中を確認しながら街を背中に歩き出した。

河を渡るための橋の中央あたりに、人影が見えた。
直立不動で河川の先を見つめる横顔は、暗くてはっきりしないが鼻筋が通った美人であることには違いない。
こんな何もない河に何を探しているのだろうか、街の明かりが反射した水面を見つめる女を観察した。女の必要な箇所に十分なボリュームをもつ身体に俺の下半身は必要以上に反応していた。
このままだと酒をのんで寝るだけだ。俺はすぐさま女に声をかけた。
こんばんわ。こんな河に何かみえるのかい?と。
ところが、女は俺の声が聞こえなかったのか、じっとまっすぐ前を見たまま微動だにしない。5秒ほどたっただろうか。オイ聞こえてるか?と声に出そうとおもったら、女がゆっくりとこちらに顔を向けてきた。
なにかぎこちない動きで、ギギギと音が聞こえるのではないかと思うぐらいのゆっくりした動きである。ただし、正面からみた女の顔は透けるような白さで横顔の数倍美しかった。年齢は二十歳ぐらいか?

俺が顔に見とれて次の言葉を出すのに躊躇していると、薄紅色の唇がこれまたゆっくりと動き出した。
『すきなの…』
コロリと鈴が鳴るような声が聞こえる。なんだ?いきなり俺に告白かと、ばかな事を考えていたら女が続けて話し出した。
『河を…見ているのが…すきなの…。水が…絶え間なく…流れて…いくのが…』
へぇ~、そうなのか。
夜中とは言えないがとっぷり日も暮れたこんな時間に若い女が一人で河の流れを見ている、というシュールな現状に戸惑いが無いとは言い切れないが目の前のイイ女と近づけるかもしれない期待感に俺の頭の中はいっぱいであった。

ここは女に合わせておこう。俺も河を見るのが好きだよ。一緒に見てもいいかい?と。
女の返事を聞く前に横に並び水の流れを目で追った。女はすこしびっくりしたようなそぶりであったが、そのまま顔を河口に向ける。
しばらく、会話もないまま河を眺める二人。帰路につく自動車の通る音が背中から何度か聞こえた。
『さむ…い…』
また鈴が鳴る。俺は女の顔は見ないで河を見ながら答えた。
体の温まるものでも食べにいくかい?と。幸い、ここなら街に戻るのにも時間がかからない。

女はレミと名乗った。本名かどうかは知らない。
安めの居酒屋に入り、適当に酔わせてホテルへしけこもうという皮算用をしていた。女はメシを食い、俺は身体を頂く。持ちつ持たれつ、それでいいじゃねぇか、後くされないのが一番だ。
しかし、レミはがっつりメシを平らげ、酒を流し込むように体内へ入れて行った。そのくせ酔ったしぐさは全く見せない。
『おいしい…』とコロリと声をだし、次の皿を片付けて酒をがぶりと飲み干していった。
二人前のコースを注文したが俺が食ったのは先付のきんぴらと、イカの刺身が一切れ程度であった。目の前にあるものは全て食べる勢いだったので、追加注文はしないでおいた。ホテル代まで無くなる訳にはいかないからな。
『ごちそう…さま…』
ふらりと一人で店を出ようとするので、あわてて引き留めた。まてまて、お楽しみはこれからだろ?

そして今、高揚してすこし赤みのある白い柔肌が俺の下であえいでいる。
思った以上に豊満な胸や滑るような肌を必要以上に楽しんでいる。これは最高にいい女を拾ったかもしれない。鞘に収まる刀身のような収まり具合に俺の下半身は喚起にわき、いまにも暴発しそうであった。
『あぅ…う…』とやはり鈴の音色のような声をもらしたレミと同時に俺自身も快感が駆け抜けて行った。

レミの横に仰向けで横になりホテルの天井を見ながら、なんて気持ちのいい女だろうと思った。これは今夜限りで終わるなんて勿体ないと。次回も会える算段を頭の中でシミュレーショしていた。
ぼんやりまどろんでいると、隣いたレミの姿が無く、下半身に覆いおかぶさっていた。
上目使いでこちらを見ながらニタリと笑ったかと思うと、萎えたものを口に含みだす。絶妙な舌技に俺自身も即座に反応する。
登ってくる快感に声が出そうになった時に金属的な痛みが下半身を襲った。

ぐわぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!

何が起こったのか初めは全く解らなかった。その後に急激に股間に痛みとベッドに血だまりが出来ていく。
レミがすぅっと体を起こし、口からデロリと棒状のものを指でつまんで出した。
『ふぅ…』
なまめかしい顔をこちらに向けて、ぬらぬらとテカったモノにほおずりをしている。

こいつ、俺のものを「噛みきり」やがった!!
なんてことをするんだと大声でレミに叫ぶ。

すると、先ほどの鈴の音色の声とはうって変って、地面を這いずる蟲が発するような声で答えた。
『ウフフフフ、いろいろとごちそう様。私ってばコレが大好物でねぇ。でも、そのまま食べるのは毒なのよね。だから、いちいち下の口でもエキスをもらっておかないとダメなのよ。まぁ、最後にイイ思いをさせてあげてるから嬉しいでしょう?』
またもニタリと笑いながらとんでもない事を暴露するレミ。半開きの口から二股に分かれた長い舌がチロリと見え隠れしている。

こいつ、蟒蛇(うわばみ)か。なるほど、いくら酒を飲んでも平気なわけだ。
人外のモノを目の前にして、妙に冷静な判断をしていた。体内から血がどんどんなくなっていたからかもしれないい。
『わたしね、アンタのようなのが絶望した顔を見るのが大好きなのね。河の流れを見るよりね』
と言いながら、ツイと上を向き口を大きく開けて、さっきからつまんでいたモノをそのまま口に入れて喉の奥に押し込んでいった。さきほどまで俺の股間についていたモノを丸のみしやがったのだ。
ゴクリと喉を鳴らして恍惚の笑みを浮かべるレミ。恐怖を覚えると同時に得たいの知れぬ安堵感のようなものに体が蝕まれていった。

ぴくりとも動けない俺にずいっと近づき耳元でレミがささやく。
『そうそう、そんな表情がイイのよ。そしてとても美味しかったわ』
チュっと頬にキスをして、白い肌がどんどん薄くなりレミは完全に部屋から消えてなくなった。
後くされない関係は俺よりレミが望んでいたようだ。次回も…なんて未練を持った俺が悪かったのかな。
薄れゆく意識の中で俺は天井を見ながら思った。

そして、しばらくすると俺の視界が闇に閉ざされていった。

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2013/11/03 20:30

 はじめましての方も、お久しぶりですの方も、

 今晩は☾⁺₊
 元 ≠楓恋の法則。現 柏樹♀(かしわぎ)です(*'ω'*)
 期末テストにより、火曜・木曜はINできませんが、
 今晩と明日は支援配達を頑張りたいと思います^^;
 (受験生なので限界はありますが;;)

 素敵とお水のお届けです✿
 ※満開時は素敵のみとなります。

                                      柏樹

此方に失礼しました
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2013/10/29 22:32
こんばんは^^
前置きは確認して読みましたが、怖い><ノ
まぁ、でも実際の女性もこんな感じですよねぇw
色々吸い取っちゃうぞーっていう、肉食系な?w
そういう意味合いを込めてのお話だったりするのかしら?w

しゅーひさんのイメージでいつも小説を読ませて頂くんですが、何故かいつも最後はピリッと辛い締めだなぁ、と感じているのはうちだけでしょうか?w
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2013/10/29 10:53
ちょ・・・怖かったじゃんか・・・w
河を見てるってとこで 自殺したいのか?って思ったけど・・・
みろりんの小説で ホラーっぽいのが出てくるとは思わなかった~~~

豊満な胸・・・羨ましい・・・ヾ(。ꏿ﹏ꏿ)ノ゙
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2013/10/29 10:15
>Necolaboさん
読破ありがとうございまず。読み直すとてにをはとか言い回しとか足りなかったりと
読みにくい箇所もありますね。ごめんなさい。
オイラの作品って基本的にテンポがイイぐらいしか無いようでw
まぁ、そこは気を付けていますがw
オイラの書く女性像はやはり何かしらの理想が入り込んでいるのかもしれませんw

>rnao(いまさら、ルルルとか呼べるかい!)
え?
R12じゃ足りない・・・かな?
一応、表現は抑えたつもりですよ?
イチ○ツ とか書けないじゃん?w
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2013/10/28 20:23
R12、、、でいいのかな?・。、??


ちょっと怖かった、、、
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2013/10/28 20:19
毎度、いいですね、この文字数とこのテンポ^^
そして、いつも女性がコケティッシュ^^
次も楽しみにしています^^
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2013/10/28 16:45
>小鳥遊
おっと、裏設定まで『読まれる』とは流石ですw
レミは麗巳と書くのですよ。そこまで気づかれるとは思いませんでした。

ヘタレ男の恋愛事情の話ばっかり書くのもなんですしね
でも、妖怪というか人外のモノもなかなかどうして
難しいものです。

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2013/10/28 16:23
典型的なストーリーではありますが、
テンポよく読ませきった感がありますね。

私は、不気味さを強調する文章よりも
むしろ、淡々と書かれる方が怖いです。

川が好き→蟒蛇
という繋がりは見事ですね。
レミという名前が若干、惜しいのかな?

背筋がゾッとする話でした。
世にも奇妙な物語的な?w
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2013/10/28 16:00
これくらいの表現ならエロも許されるのでしょうか?w

もうちょっと恐怖を出したかったのですが、うまくいきませんでした。
まぁ、男性はちょっと『痛い』かもしれませんけどね。

こういう話って難しいなぁ・・・
皆様のご感想をお待ちしております。




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