ストロベリーラブ 【 58章 】
- カテゴリ:自作小説
- 2013/10/12 14:07:23
✿主な登場人物✿
斉藤苺華…特に何もない平凡な女子。この春、初めて恋という存在を知る事になる。
日村一輝…同じクラスになった。苺華の心を奪う。クールに見えるがそうでもない。
長谷川香理奈…かつて苺華と仲が良かった女子。今回のクラスで偶然再会を果たした。
宮木功…イケメンだが、バカ。香理奈の心を奪ってしまった。
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第五十八章 『 本当の力 』
コンクリートの地にばら撒かれた文字に埋め尽くされたその資料には、
嫌でも自分の目に入ってくるほどの大きな文字で書かれていた─。
『 蒼井竜馬(20) 教職員採用 』と。
体が凍りついた。凍りつき、声も出ずにジィッ...とその資料を見つめるばかりだった。
そんな私を見ながら、不思議そうな目で私に視線を浴びせる女性─。
打った腰を撫でながら、私に問いかけた。
「 …どうかなさいましたか? 」
その問いかけに思わず私は口を開いてしまった─。
「 どうしてコイツを採用したんですか…!? 」
「 えっ…? 」
「 なんでこんな男を採用するんです!? 」
「 えっ?えっ? 」
この女性は何も知らないというのに見事な八つ当たりをしてしまった。
だが、今は理性も保てていない。いや、保てるわけもない─。
香理奈のあんな顔を見てしまってはいても立ってもいられない状況なのだから。
そんな事を思いながら、私は女性の胸倉を掴み続けた─。
困り果てた顔と、恐ろしい物を見るような目で私を必死に突き放そうとした。
だが、そう簡単にいくわけもない。私の力は通常の時と同じなわけがないのだから─。
おまけにこの女性はか弱そうだ。ちょっと押しただけで尻餅をついてしまいそうなほどだ。
「 答えてくださいっ…!!! 」
「 い、いやあっ…やめてっ…!!!! 」
ついに恐怖に耐えれなくなったのか、女性はキィーンと耳鳴りがするほどの
大声を上げた。その瞬間、男性教職員が驚いた顔でこちらに駆け寄ってきた─。
「 な、なな、何しとるんだね君はァッ!? 」
目を丸くし、険悪な表情でこちらを睨んでいる。
教職員は慌てて女性の腕を掴み、自分のほうへやった。
その時の目は、まるで悪魔を怯えながら正義を貫く物のような目─......。
普段はクラスのいじめられてる子にさえ手を伸ばそうとしない最低な教師のくせに
こういう時だけは正義のヒーロー振るなんて汚い男だな。と、思いながら私は
その睨みに負けじとギッと睨み返した─。今の私は普段の私じゃないんだぞと言うように。
それを察したのか、男は慌てて口を開き始めた。
「 き、君。か弱い女性に手を出すんではないぞっ…!!! 」
ヒーローのような言葉とは裏腹に顔には冷や汗がビッショリ。
なんだか見ていて吹いてしまいそうになった。だが今はそんなのしてる場合ではない。
私は腕を組み、短い髪をフッ...と後ろに靡かせながら見下すかのように顎を挙げた。
「 …怖いんですか?私が。 」
「 な、何言ってるんだ。怖いワケが… 」
「 じゃあその冷や汗はなんでしょうか? ねぇ、先生教えてください。 」
「 …こ、これは暑いから 」
「 今日は涼しいですよねぇ? ニュースでも言ってましたけど? 」
「 う… 」
責める言葉は自分でも驚くほどポンポン出てきた。普段はこんな事言わないからだろうか
授業中には絶対できない頭の回転が驚くほど今している─。
私の強気な腕を組んだ態度は強まっていく一方であった。いや、むしろ快感を感じていた
「 先生、その人の事好きなんですかァ? 」
まるで小学生の子をからかうように言った。だが、その茶化しに教師は本気で動揺した。
女性の肩に置いた手は震え、目はギョロギョロと驚くほど泳いでいる─。
さきほどの多少の量の冷や汗は、比較できないほどの量になっている。
思わず勝ち目を理解したかのように、鼻で笑ってしまった。
「 …へぇ。そうなんだぁ 」
「 き、君ッ!!!!教師に向かってなんとう口の利き方をッ─ 」
「 教師らしい事してたら変わってたかもね。 」
まるで止めを刺すかのように言った台詞。いつもの私には似合わない台詞だった。
だが今はどうだ。驚くほど相手を脅し、十分過ぎるダメージを食らわせた。
ずっとあの教職員には痛い目に合わせたかったんだよな。
そう思い、またニヤリと私の口が斜めに上がった─。
背中に感じる視線を無視しながら、私は教室のほうへと去っていった…。
********
…ガラッ
「 あ、斉藤さん.... 」
生徒と先生の視線が私に集中した。もう授業もだいぶ進んでしまっていたらしい。
私は先生のほうに向かって、無表情でペコッと一礼をした。
「 遅れてすみませんでした。 」
「 大丈夫なの…?顔色悪いけど… 」
「 平気です。 」
「 …そう。 」
言葉が終わると共にまた一礼をし、自分の席のほうへと向かった。
その時、空白の席が私の目に飛び込む─。そこは香理奈の席だった...。
─香理奈....どこ行ったの...?
不安が高まったまま、私は残り少ない授業を受け始めた─。
********
「 …蒼井さん 」
「 香理奈、来てくれたんだね。 」
「 来いって言われたら来ますよ...。で、なんですか? 」
「 ン? 」
「 こんな人気のない所に呼び出して何なんですか...? 」
「 ああ、それはね.... 」
「 .....!? やめてっ....!! 」
続く─。
良い報告待ってます~
すいません落ちます。
いろいろありがとうございました!!
最後に友申しときます。
また絡んでください~
がんばってみます。
でも、前聞いたんですけど、クラスでましな人聞いたら私って言ったそうです。でも今は変わってたので違うと思います
でも、聞いた話によると、好きな人(S)にはましな人がたくさんいるそうでww
聞いた子は男子で、好きな人と仲がいい子です。すいません。
はい。一緒に帰ったりとかしてる子です。
確かに、好きな人に聞かれたらそうしますねww
コメありがとうございます(#^.^#)
えっと、その人には好きな人いなくて、ましな人ならおるらしいんですけど、それがクラスの人だったんです。