鏡花に晴明
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- 2013/10/02 22:24:22
鏡花とは、ご存知、泉鏡花のことなり
今宵、鏡花の小説を紐解いたところ、晴明なる字を見、嬉しく思ゆ
曰く
「既に安倍の某(なにがし)は信田(しのだ)の狐と契(ちぎり)を結びて、一子を設(もう)く、後に安倍の晴明とて天下の博士となる。」
(泉鏡花『遊行車』より)
牡丹灯籠よろしく、夜な夜な訪ねてくる美女に、現(うつつ)を抜かす主人公が、狐狸に憑かれたか、思案する場面にて
某とは保名(やすな)であるは、ご承知の筈。
幕末―御維新(明治維新)の頃合は、葛の葉・保名―安倍童子(晴明)は世の習いであったことでしょう。
それが、現代においては、二十一世紀初頭の晴明・陰陽師ブームなくしては、知り得なかったとは…。世も末。
日本人は大切なことを忘れてきているのではないでしょうかね?!
これに興味を覚えし貴人は、是非にも鏡花をお読みなされ。
但し、旧漢字をお勉強なさって、な。
追伸
今宵のより、大見得を切って、土御門と名乗りしこと、大目にみてやって下さいまし。
これにて、大陰陽師の仲間入りとござい。
「芦屋道満大内鑑」別名「葛の葉」とか、舞踊の「保名」とかあるからねぇ。